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さがみはら中央区 人物風土記

公開日:2021.12.23

デビュー作となる絵本『ぼくはヒーロー!?』を出版した
藤堂 知宏さん(本名:遠藤 弘一さん)
淵野辺本町在住 54歳

自然の魅力、広く伝えたい

 ○…入会32年になる「日本野鳥の会」での経験をはじめとした自然や生き物への深い造詣と、モデルとして登場させるほどの家族への愛情を、デビュー作に詰め込んだ。「自然の中にいる野生動物の生活のありようを知ってほしい」。自著を広く読んでもらいたいとの思いから先ごろ、相模原と町田の公立小学校や公共施設へ献本した。

 ○…南区出身。地元小中学高校を卒業後、「子どもに携わる仕事を」と教員を志し大学へ。そこで入った児童研究会で学童クラブ訪問や舞台劇などに取り組むうちボランティアの楽しさに目覚め、卒業後は「人を喜ばせる仕事を」と相模原市役所へ入庁した。他方、幼少から自然や生物が好きだったことから就職後は東京動物園ボランティアーズ、自然観察指導員、日本野鳥の会、ネイチャーゲーム指導員、市自然環境観察員などの活動に情熱を注いできた。

 ○…コロナ下で探鳥会などの催しができず心を痛めていた。そこで思い付いたのが「野鳥の生態を子どもにもわかるような絵本に」。自身が培ってきた経験と知識を基に物語を考案し、コンクールへの応募をきっかけに出版へ。「単なる鳥の本」に留めず生物多様性や子どもの社会性、家族愛といったテーマも包含した一冊には「情操教育に寄与できればうれしい」との思いもある。

 ○…妻と息子の3人暮らし。自身は実家が飲食店だったため休日に親と遊んだ記憶が薄い。だから余計に子どもとの時間はかけがえのないもの。著作には愛息への贈り物の意も深い。「自分が絵本の主人公になって少し喜んでくれたかな」と息子の顔を思い浮かべ目を細める。6月に市役所を退職し行政書士としてデビューしたばかり。絵本作家に士業にと、第2の人生も楽しみが広がる。

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