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さがみはら中央区 社会

公開日:2022.09.22

藤野北小
復旧工事 来年1月着工へ
令和元年台風で土砂被害

  • 現在の藤野北小の校庭

 令和元年東日本台風(台風19号)の被害を受け校舎・校庭が使えなくなっている藤野北小学校(緑区佐野川)の復旧工事について、市は補正予算案に1億6千万円の文教施設災害復旧費を計上した。市議会9月定例会議での審議を経て来年1月の着工を見込む。



 同校では、2019年10月の台風により校舎に面している民地の山で土砂崩れが発生。約600平方メートルの校庭が埋まり、一部の遊具も破損した。校舎への被害も想定されたため利用を中止した。台風直後から児童は「ふじの体験の森やませみ」で授業を行い、20年4月から現在のプレハブの仮設校舎に移っている。



 県は、土砂崩れの復旧工事を19年11月から開始。現在は新たな土砂被害を防ぐために土のう袋が置かれている。工事を請け負っているイビデングリーンテックは「今年の12月までには土砂崩れの工事が終了する」と話す。県の工事が終わった後、来年1月から8月にかけて市による校庭の復旧工事が行われる見込み。市学校施設課は、「市内で災害により校舎、校庭が使えなくなったケースは今回が初めて」と話し、「自然が相手ということもあり、工事が延びてしまうことも考えられる。子どもたちが戻れる環境をできるだけ早く整備していきたい」と話した。



「広い校舎で」



 佐野川公民館の敷地内に建てられた6教室のプレハブ校舎では現在、26人が学んでいる。3年生までの児童は元の校舎での授業を知らない。「行ってみたい」という声も多く挙がり、上級学年からは「戻りたいな」という声が聞こえてくるという。



 「来年の2学期には、元の校舎に戻ることができるようになると児童に話したら、とても喜んでいた」と語るのは沼澤俊宏校長。現在は理科室などの特別教室が無く、限られたスペースで学習している。沼澤校長は「小学生の子どもたちは今が元気盛り。プレハブの教室は狭く、顔には出さないが子どもたちはもっと広い場所で遊びたいと感じていると思う。子どもたちが元の校舎で伸び伸びと生活している姿を早く見たい」と語った。

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