さがみはら中央区 トップニュース文化
公開日:2026.03.05
16号沿い大工道具店
知られざる観光地に
外国人客が月100人
国道16号線、清新交差点にある大工道具店に国内外から日々、多くの観光客が訪れている。海外ユーザーが投稿した一本の動画が拡散されたことで話題となり、地域の道具屋が密かに世界から注目を集める観光名所となっていた。
5万点の道具
「さがみ大工道具館」は、佃建材興業(株)(矢部)の創業者・佃進一さん(81)が2017年、事業から退いたのを機に開設した。当初は趣味で収集してきた大工道具を展示販売する場としてのスタートだったが、廃業する金物店や引退する大工から道具を引き取るうちに所蔵品は増加。打刃物や鉋(かんな)、鑿(のみ)などが次々と集まり、現在では一点200万円を超える砥石や、一丁50万円前後の鉋なども並ぶ。数々の賞を受賞した名工・碓氷健吾さんの作品などを含め、その数およそ5万点。佃さんは、職人たちが技術を競う全国大会「削ろう会」などを通じて名工たちと出会い、「世界最大規模」と自負するほどまでにコレクションを拡大していった。
動画再生40万回コロナ経て来館増
以前は外国人客の存在はまばらだったというが、変化のきっかけは一人の国内在住外国人によるYouTubeチャンネル。2022年に同館を紹介した動画がアップロードされると、視聴者が次々と同館を訪れるようになった。
コロナ禍が落ち着いたここ数年でその流れが加速。日本で訪日外国人旅行者数が過去最多を記録した2025年は、同館の外国人客の数も最多となったという。動画の再生回数は40万回を超え、同館には現在、月におよそ100人の外国人客が訪れている。相模原駅や南橋本駅から歩いて訪れる人がほとんどだが、中には空港から直接タクシーに乗ってくる客もいるという。
カナダから来たという男性は、「木工職人の父にプレゼントしたい」と鑿を購入。「なんて素晴らしいお店なんだ。ネットでこのお店を知ることができて本当に良かった」と話した。
宣伝なしで注目
佃さんの娘で(株)サガミ住器センターの代表取締役でもある成川幸子さんは、「手土産を持って定期的に訪れるようなリピーターも増えた」と笑顔を見せる。また、学生など団体での利用も増加しており、スウェーデンにある建築学校の修学旅行などでも毎年利用されているという。
館内に設置されたゲストブックには、アメリカやフランス、韓国など各国の言葉で感謝や感動の声が並ぶ。品数や専門性を評価するコメント以外では、「言葉が通じない中でもスタッフが丁寧に教えてくれた」など、館内の居心地の良さに触れたコメントも多い。佃さんは「海外向けの宣伝は一切行っていないため最初は戸惑った」としつつ、「無理に売りつけることもないから、じっくりと眺められる空間を気に入ってもらえているのではないか」と語る。
セカンドライフの趣味として始まった同館。しかし、現在では世界の愛好家が足を運ぶ存在に。佃さんは「日本の職人の技術は世界一。これからも大工道具を必要としている人の役に立つ場所でありたい」と話す。
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