さがみはら中央区 社会
公開日:2026.03.19
給食パン
工場 県内20年で6割減
現場は「使命感で」
国の方針により小学校給食でパンの使用頻度が下がり、採算性の低さなどを理由に県内の指定工場は2005年度から25年度までに6割減少している。そのような中、市内の老舗で「子どもの成長を支えたい」という使命感を胸に試行錯誤する三代目パン職人の姿が見られた。
日本では戦後、コッペパンを主食とする学校給食が広まり、食卓にもパンが定着した。一方で近年、米飯給食の推進に伴い、パンの提供回数は減少傾向にある。
神奈川県では1976年に米飯給食が導入され、2009年には文部科学省が「米飯は週3回以上、既に週3回以上の地域は週4回を目標に」とする方針を示した。県内でも週4回に向けた動きが進み、パンの使用回数は減少。(公財)神奈川県学校給食会によると、パンの県内平均使用回数は現在、週1・3回程度で、ここ5年ほど大きな変動はないという。
市内も米飯中心に
相模原市学校給食課によると、市内の給食稼働日数は年間185回ほど。このうちパンはおよそ60回で献立が組まれている。主食の回数は各自治体や学校が決めており、市内でも米飯中心の構成が定着している。
供給体制も変化してきた。県内のパン指定工場は05年度には33工場(うち相模原市担当6工場)存在していたが、25年度現在では13工場(同3工場)に減少した。
現在、相模原市内の小学校にパンを提供している業者は、市内の2工場と海老名市の1工場。材料は県学校給食会が一括購入し、委託された工場で製造された後、各学校に納品される仕組みだ。
地域のインフラとして
市内で70年近く学校給食パン・米飯の製造販売を手がける「(有)吾妻堂」(清新)。「相模原のパン工場」の一社だ。同社の常務取締役・金子裕太さん(37)は「給食パンは半ば使命感で続けているような状態」と明かす。同社では一部米飯の提供も行っているが、それだけでは補えないほどに主軸である給食パン事業の採算性の低さが問題だという。同社では機械化による省人化を進め、生産効率の向上を図っている。
金子さんは約10年会社員として働いた後、ベーカリーで2年間修業。2020年に家業の経営に加わり、工場隣に店舗も開いた。
学生時代は家業を継ぐつもりはなかったという。しかし実家に戻り、給食パンに携わる中でその意義を実感した。「ベーカリーをやりたくて戻ったが、給食パンが地域の子どもたちの成長を支えていると知った」。近隣の清新小学校の児童が工場見学に訪れるなど、地域の食育に携わることも大きなやりがいだという。「給食パンは地域のインフラのような存在。小学校給食がなくならない限り、やり続けたい」
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