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さがみはら中央区 人物風土記

公開日:2023.09.07

市民ギャラリーで開催中の「第32回相模原芸術家協会展」に作品を出展している
吉川 薫平さん
田名塩田出身 25歳

多彩な絵に感性込めて

 ○…相模原市在住の画家や彫刻家によるアートが一堂に会する「相模原芸術家協会展」に、高校の恩師からの誘いで招待作家として初めて出品している。「たくさんの色を使った、面白い構成の作品。15秒ほど立ち止まって、細かいところまで見てほしい」。市民ギャラリーに出展するのは高校の卒業制作以来で、「帰ってこられてうれしい」と微笑む。東京藝術大学の大学院生として構内のアトリエに通い、精力的に日本画を制作する日々を過ごしている。「絵を描くことは、食事や睡眠のような当たり前の日常。これまで生きてきた25年間、制作は切っても切れないもの」

 ○…田名塩田出身。豊かな自然と触れ合いながら育った。物心ついた時から絵が好きで、メモ帳とペンを持ち歩いてどこでも描いていた。弥栄高校(当時)の美術専攻で日本画を学ぶ中、先輩の絵を見て憧れ、藝大を志した。浪人時代に支えになったのは、先に合格した友人の「藝大で待ってる」という言葉。「信じて応援してくれる人に恵まれ、ここまでやってきた」と感謝を口にする。

 ○…砕いた鉱石を原料とする「岩絵具」や和紙を主な画材とし、多くの色を使って繊細に描く。新たな発見を求めて「スケッチ旅」に出かけ、旅先での体験を絵で表現することも。「『自分が主人公でいること』をいつも大切にしている。スポットライトが当たっているかのように堂々と」と朗らかに笑う。

 ○…「死後も多くの人に覚えていてもらえる作品が残せるようになりたい」と夢を抱く。念願だったホテルでの展示を12月に控えるなど作品発表の場は徐々に増えてきており、「もっと見てもらえる存在に」と胸を膨らませている。多彩な絵に思いを込めて、丁寧に描き続ける。

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