「第15回さがみハート展」の実行委員長を務める 三好 一郎さん 陽光台在住 62歳
言葉で心を照らす
○…「作品を通じて、少しでも精神障害についてわかってもらえるといい。できるだけ多くの人に来てもらえたら」と願いを込め、精神障害のある人が紡いだ詩に画家や学生が描いた絵画を添える恒例のイベント「さがみハート展」の実行委員長を務める。自分自身も「異世界」をテーマに詩を出品しており、「自分の中にある空想の世界を言葉にした。スムーズに言葉が出てくる時もあれば、なかなか出ない時も」とはにかむ。
○…東京生まれ、相模原育ち。精神障害者が集まり、イベントを通じて交流を深める「あしたば会」の会長も務め、運営やチラシの作成を担っている。「パソコンの操作は楽しいよ」。現在は福祉手当の必要性を訴える署名活動を行っており、「当事者が少しでも過ごしやすくなるように」と普及啓発にも熱心に取り組んでいる。大切にしている心がけは「いつも心に太陽を」。詩を作る時も、「暗い雰囲気にならないように。読んでくれた人を暗い気持ちにはさせたくない」と慎重に言葉を選んでいる。
○…「いかにも『会社』って雰囲気は苦手」と苦笑するが、現在従事する保育園やケーキ店での仕事は「時間が過ぎるのが早い」とやりがいを感じている。「昔は天気の状態で気持ちが沈むようなこともあったけれど、気にしないようになった。人にどう思われても気にすることないや」と声を弾ませる。
○…同展には10年以上前から詩を出しており、「詩の制作は辞めずに、これからも続けたい」と意気込む。また「ハート展で、詩に添える絵も描いてみたい」と目を輝かせる。「障害に限らず『理解』が足りなくなってきているように思う。外見で人を判断するのではなく、『本物を見る目』を養ってほしい」
|
|
|
|
|
|