さがみはら中央区 人物風土記
公開日:2025.06.12
麻布大学附属高等学校の第17代校長に就任した
坪井 芳朗さん
相模原市在勤 48歳
失敗恐れずチャレンジを
○…生徒に授与する賞状を読み上げた時、「重い仕事」だと実感が湧いた。「生徒が充実した学校生活を送れるように」。プレッシャーは大きいが、信念はブレない。勉強も行事も部活も――生徒が自らチャレンジし、失敗しながらも想像し行動できる指導と環境作りに尽力する。「リスクをかけてチャレンジした価値は絶対に残る。安全志向にならず、一生懸命やることが人生を豊かにする」
○…南足柄市出身。大学卒業後、縁あって理科教諭として着任した。30代で教務部長・入試広報統括の職に就くと「溢れるようにアイデアが出てきた」。職員と力を合わせ、授業時間の変更や独自の習熟度別教育の導入、生徒へのフォロー体制強化など様々な改革に取り組んだ。「教員が一丸となって取り組んだ結果、更に地域から評価を得られるようになった」
○…「教員は多くが学校しか知らない。それは自分も同じ」。だからこそ、「先生」以外の人と積極的に関わり、視野を広げるよう努めた。コロナ禍以降は「朝活」が習慣に。毎朝早起きして机に向かい、資格取得などの勉強に励む。「始めてから、0時間だった日は一度もない」。こうした日々のインプットが、学校経営にも生きている。
○…副校長だった5年前、未知のウイルスによって教育現場は大きく混乱した。誰も正解がわからない中、生徒への影響を最小限に抑えるため、いち早く分散登校やオンライン授業を導入。学校を挙げて対応を急いだ。「当時の一番の学びは『やってみなきゃわからない』ということ。失敗を恐れずまずやってみることが大事」。時代のニーズに対応し、生徒の充実した学校生活とその先の未来を実現するため、自らリスクをかけて挑み続ける。
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