救急業務の推進に長年貢献し、社会公共の福祉の増進に顕著な功績があった個人および団体を表彰する消防庁長官表彰(救急功労者表彰)を、市消防局救急課に勤務する石井茂さん(59)=中央区東淵野辺在住=が市内で初めて個人で受賞した。
救急救命士として15年以上にわたり救急業務に精励し、その成績が特に優秀で、ほかの模範になると認められた人を対象に2000年度から開始された同表彰。今年は全国の消防職員の中から17
人が選ばれ、救急の日である9月9日に東京都内で表彰式が行われた。
石井さんは79年に市消防局に入所。消防士として11年勤務した後、91年から救急業務に従事した。96年に救急救命士の資格を取得。03年には救急業務の高度化推進のために発足した「県北・県央地区のメディカルコントロール協議会」の基盤構築に携わった。
同協議会は4市(相模原市・大和市・座間市・綾瀬市)エリアで【1】救急現場で医師から具体的な指示を仰ぐバックアップ体制【2】処置は適切だったか専門的に調べる事後検証体制【3】生涯教育体制の3つの体制を整えることを柱とし、救急救命士の処置範囲が拡大していく中で救急救命士の知識や技能の向上、病院との連携を図ろうというもの。石井さんは準備段階から検討部会員として加わり、体制の確立に貢献した。
後進育成にも尽力
石井さんは14年に市内で初めての指導救命士の資格も取得。救急業務の変革に合わせた救急救命士および救急隊員の指導や育成に力を入れている。また、津久井やまゆり園事件の現場や台風の被災現場での経験をもとに全国各地で講演も行い、市内だけでなく全国の消防職員に対する教育指導にも尽力したことが認められ、今回の表彰に至ったとみられる。
石井さんは「名誉な賞をいただき大変ありがたいです」と感謝の言葉を述べた後、「一人ではできなかった。救急隊員や病院関係者の代表としていただいた賞だと思っている。今後も救命率向上につながる仕事をしていきたい」と語った。
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