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町田 人物風土記

公開日:2012.08.30

県立上鶴間高校のアメフト部で指導しているノジマ相模原ライズのコーチ
加藤 慎也さん
町田市在住 45歳

「諦めない選手」育てたい



 ○…淵野辺に本拠地を置くアメリカンフットボール(以下:アメフト)の社会人チーム「ノジマ相模原ライズ」のコーチ。指導者不足の声を聞き、先月から県立上鶴間高校のアメフト部での指導もスタートさせた。「高校生の吸収力はすごい」。ライズでの指導とは違う面白さがあると、若い選手に期待を寄せている。



 ○…大阪府出身。活発な少年だったが、野球もサッカーも続かず挫折。球技には苦手意識があった。しかし、高校でアメフトと出合う。「選手が体当たりで競技に挑んでいる」ことに魅力を感じ、即座に入部した。すると、投げるのも蹴るのもダメだった自分が、監督に押しの強さを認められた。「スポーツをやって初めて人に褒められた」と当時を回想する。その後、日体大を経て1989年に相模原ライズの前身であるオンワードオークスに入団。オフェンスのポジションで根性を鍛え上げ、1991年に日本一に輝く。10年間走り続けるも、膝のケガが原因で引退。以降、12年に渡り後進の指導に努めている。



 ○…高校1年の娘、中学1年の息子の父親。怒るときは100%、代わりに褒めるときは120%で褒める。子育ても選手の育成も、偏ることなく変わらぬ愛情を注いでいる。父の姿を見て育った息子は、高校からはアメフトの道に進むと決めている。同じ道を歩もうとする息子の気持ちを素直に喜びつつ、プレーを見るのが今から待ち遠しい。



 ○…「気付けばアメフトばかりの人生」。自分のことしか考えなかった選手時代と異なり、コーチの立場としてプレーを見る目も変わった。ただ、「選手には絶対に諦めない気持ちをもってほしい」と、技術面だけでなく精神面へのアドバイスも忘れない。「ナイスや!それええやん!」威勢の良い関西弁で、120%の熱い声が今日もグラウンドにこだまする。

 

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