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町田 人物風土記

公開日:2014.04.03

町田交通安全協会会長を務める
村松 稠敏(しげとし)さん
鶴川在住 66歳

”和”を持ってゼロを目指す

 ○…市内の交通事故による死亡件数をゼロに―。それが交通安全協会の使命であり、目標であり命題であるという。1986年に15代目会長として着任以来、市民の交通安全へ全力で精進。200名以上の会員をまとめ、今月6日から15日まで春の全国交通安全運動に警察署、関連団体と協力の下、取り組む。

 ○…『チャレンジアンダーワン』。死亡事故をゼロにするというその目標を掲げた時、周囲の会員はあまりに大きな目標に戸惑ったという。1954年から町田署管内の死亡事故ゼロという数字は未だ達成していない。しかし事故件数、死者数は着実に減少し、一昨年には死者数が1人、昨年は死亡事故ゼロ6カ月を成し遂げた。「それでもまだ尊い命が失われている。目指すのは”ゼロ”であり、なんとしても達成させる」と決意を固める。

 ○…静岡の城下町でお茶屋の息子として育つ。地元の進学校に通い、卒業後は上京の道を選ぶ。荒川の老舗お茶店でお茶の修業をするためだった。「家が貧しかったから、若い頃は無我夢中で仕事に取り組んだよ」と語る。当時は多くの人が団地に憧れた時代。完成したばかりの鶴川団地を気に入り、20歳の若さで同団地内に自身のお茶屋を出店した。「色んな人がいて楽しかった。その頃知り合った商店街の仲間は今でもいい友だち」と微笑む。その後、団地内で増える子どもの事故に危機感を持ち「安協」の講習会に参加したことが市民の安全を守る活動へのはじまりだった。

 ○…趣味は”楽しい”酒と”下手な”唄。座右の銘は聖徳太子の『和を以て貴しとなす』。「皆で集まって話をするのは大事なこと。団結してこそ何事も成し得る」と人生観を述べる。協会の会員、店を任せる家族、周囲の人もその”和”に惹かれ、ともに尽力してきた。「周りの皆のおかげでここまで来た様なもの。これからも全力でやり通したい。ゼロを目指して」

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