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公開日:2014.04.24

武相講
信仰を次の世代へ
日蓮聖人の御召服を奉納

  • 夏の御召服にお題目を唱える講の人たち

  • 住職が手に持つのが袈裟、紫色のものが法衣

 池上本門寺の日蓮聖人の祖師像への御召服を奉納するために19日、能ヶ谷にある蓮清寺で披露大題目が執り行われた。御召服は代々、町田市東部から川崎市西部を地盤とした『武相講』が引き継いできた。

 武相講と池上本門寺の関係は江戸期のころと言われ、武相講は元々、仏前に供える花を奉納している講だった。池上本門寺には祖師像が祭られ、春と秋には御衣を着せる習わしがあり、「お召し講」と呼ばれていた。江戸期は紀州の松平家が務めていたが、明治となり廃藩置県などもあり、その役目は武相講へと引き継がれた。1869(明治2)年から今日まで毎年、春と秋の2回、御召服は武相講が縫い、奉納している。

 武相講は町田、相模原から川崎にかけての旧15村で構成され、そのうち6村が夏御召服を担当し、9村が冬御召服を担当する。

 今回は能ヶ谷講が担当し、御召服は4月28日に本門寺に奉納され、日蓮聖人の祖師像に着せられる。この日は千部会といって日蓮聖人が初めてお題目を唱えた日として、多くの信者が参集する。

 また今回の披露大題目では、数十年振りに祖師像が身に着けていたと言われる袈裟と法衣が披露された。袈裟は七条袈裟という大きな法要などで身に着けるもので、夏用とみられる。また法衣は上下に分かれた下半身にまとうもの。「保存してあった状態を考えると昭和40年代のものと思える。初めて見た人も多いだろう」と武相講の人たちは話す。

 武相講を支える人たちは高齢化が進み、旧15村の中では維持できない講もあるという。「昔から代々伝わってきた伝統行事なので、若い人に興味を持ってもらいながら、これからも維持していきたい」と話している。

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