成人式「二十歳まちだ2016」の実行委員長を務める
西岡大地さん
森野在住　20歳

「『ゆとり』では終わらせたくない」

　○…オリジナリティ溢れる式典「二十歳まちだ」。その成功のために、実行委員発足段階から積極的にリーダーシップをとり、個性派ぞろいのメンバーをまとめあげる。「大学生になって一番の大舞台。せっかくなのでいい経験にしたいんです」。幾度の会議を重ね、やっとのことで決まったスローガンは『ゆとり、最後の成人式。』―例年と一風変わったフレーズはＴｗｉｔｔｅｒでも拡散され、注目を浴びている。

　○…「大人と若者の境界線ってなんですかね」。成人を機に考えることが多くなった疑問だ。「僕達の世代は『ゆとり世代』と批判されることも多い。けれどダメな部分を持つ人もいれば逆の人も。いい部分も少なからずあると思うんです」。実行委員として活動する中でも、様々な異なる意見や、企画案、時には批判がでたという。「でもそれも『個性』だと思うんです。それが自分たちのひとつの武器になれば」。「イメージを壊したい」という『ゆとり』という言葉。あえてスローガンにとり入れたのは、挑戦と同世代への団結の呼びかけの意味もこもっている。「僕らがしっかりして、いつか『世代』としてじゃなく『個性』を認めてもらえるように」

　○…今一番関心があるのは「仕事」だそう。母の仕事場について行ったりするなど積極的に大人との関わりを増やしている。「自分でちょっと手を伸ばせばいい経験ができると思うんです。大人との境界線の話でいうと、仕事をしている人はやっぱり違うなと感じていますね」。カフェではじめたアルバイトにも精を出す。

　○…成人式については「皆の『変化・気づきの場所』になればと思います。面白いだけでなく、なにかを見つける場所になれば」。そして「『自分には何もない』と思っている人たちにぜひ式典に来てほしい。気づかないフリをしているだけできっとあると思うんです。人それぞれの個性が」。同世代へのメッセージを頼もしく話した。