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町田 人物風土記

公開日:2018.04.26

たけのこコンサートでピアノリサイタルを開くピアニストの
伊藤 富貴子さん
薬師台在住 

ピアノを奏でる“かぐや姫”

 ○…「ここのタケノコは今まで食べた中で一番おいしい」と笑顔で話す。たけのこコンサートでピアノリサイタルを開くのは今年で4回目。クラシックの良さを一人でも多くの人に知ってもらいたい。足を運んでもらうためなら、それがタケノコ目当てでも構わない。「自分の奏でるピアノがクラシックと出合うきっかけになってもらえたら」。ピアノを奏でる“かぐや姫”は、ラフな服装でカジュアルに楽しめるこうした機会に誰よりもわくわくしている。

 ○…母親の影響で3歳からピアノに触れていた。幼少期はクラシックバレエを習い、ピアノとバイオリンの二刀流。9歳のとき「町田市こどもピアノコンクール」で2位になった。13歳でアメリカに渡り、初のリサイタルも米国で開いた。「このときの先生から多くのことを学び、ピアノの道1本に絞りました」

 ○…容姿端麗で「奏でるピアノは聞くものを幸せにする」と評されるが、自身はいつも自然体だ。息抜きは緑に親しむ山登りやヨガ。両親が関西出身ということもあり、小さいころから阪神タイガースのファン。ときには球場まで観戦に行き、大きな声で声援を送る。好きなお酒は日本酒で「もちろん、タケノコも大好きですよ」と付け加えることを忘れない。

 ○…今回のリサイタルは客席との距離が近いことが魅力。「ホールと違い、間近で表情や指の動き、息遣いまで感じられる」と話す。今秋にはショパンを中心としたクラシックの名曲を集めてCDを出す予定。年末にはポプリホール鶴川での公演も控え、大忙しの日々を過ごす。「特に若い人たちのクラシックに対するイメージを拭い去りたい。知らないなんてもったいないから」。白く細い、その指先から心に訴える音を届けたい。

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