町田消防署の署長に就任した 新藤 博さん 町田市在住 58歳
親しみ持たれる消防署に
○…今年度から町田消防署のトップに就任した。町田市に住む約43万人の暮らしを守る役目だ。実は、38年の消防人生の中で、町田に赴任したのは今回で2度目。町田は東京でも6番目に火災件数の多い街だが、昨年は、51年ぶりに火災の発生件数が100件を下回った。「町田に戻ってきて、地域の方々のご支援とご協力があったと感じる」と、感謝の意を述べる。
○…東京都立川市生まれ。三人兄弟の末っ子。子どものころは活発で、米軍基地の中でよく遊んでいた。集団生活自体はとても好きで、楽しかった記憶がある。20歳のとき、それまでも仕事をしていたが、公務員を志望することに。特段なにかをやりたかったわけではないが、「取柄はやはり体を動かすことくらいだろう」と、消防の道へ進む。
○…転機になったのは阪神淡路大震災のとき。当時多摩永山病院に委託研修生として派遣されており、震災発生時は医療チームの中の一人として被災地へ向かった。大きな建物が倒壊し、重機でないと対応できない「重機災害」と呼ばれる大規模災害だったと被災地の様子を振り返る。復興にも取り組み、ボランティアスタッフの大切さ、地域リーダーの必要性、被災地への道路を確保することの重要性を実感。「事前の計画が必要」と語った。
○…もともと運動が好きだったが、消防職員になってからも先輩の誘いで2度フルマラソンを経験した。最近も休日など、時間に余裕があるときがあれば、郊外を走ったり散策したりする。「健康にもいいし、知らない場所を走るのは、冒険心をそそられる」と目を細めた。今後の抱負については「これからも地域の皆さんに平素から親しみを持ってもらい、いざという時は頼りにされる消防署にしたい」と意気込んだ。
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