堅苦しいイメージをくつがえす町田市民文学館ことばらんど 山端穂さん
○文ッ字―いつもの文字もちょッと違ッて見えるかも
グラフィックデザイナーの秀親氏と塚田哲也氏の二人により結成された大日本タイポ組合は、文字の面白さや可能性を追求し続ける実験的ユニット。日本語やアルファベットを解体し文字の概念や可能性を探り続けている。同展では、その活動の紹介とともに文字と文学の間のデザインを試みる。
「学生や若い人たちに向けて、当館で何ができるのか。作品そのものより、ビジュアルから興味を持ってもらえるようにと、文字のデザインをテーマにした展示会です。堅苦しいイメージを持たれる”文学館”。本展で『文字でこんなことができるのは面白い』と思ってもらい、普段も足を運んでもらえるきっかけになれば」と学芸員の山端さん。
大日本タイポ組合展「文ッ字―いつもの文字もちょッと違ッて見えるかも」/町田市民文学館ことばらんど2階展示室(原町田4の16の17)/6月30日(日)まで開催中/10時〜17時/月曜、第2木曜休館※6日は開館/入場無料/【電話】042・739・3420
”目から鱗”のファイナル展町田市立博物館 矢島律子さん
○町田市立博物館最終展―工芸美術の名品―
現在の建物での最後の企画展が開催中。同館の45年間の「これまで」を振り返るとともに、「これから」を(仮称)市立国際工芸美術館へとバトンタッチしようという企画。『第一部』は同館のコレクションの歩みを名品約35点とともにたどる。『第二部』はガラスと陶磁器にスポットを当て、赤と青という象徴的な色に着目して選んだ古今東西の作品約100点により工芸美術の魅力をたっぷりと紹介する。
学芸員の矢島さんは「目から鱗です。ガラスは透明なもの、焼き物は白いものという既成概念はなくなるはずです。キレイな作品を見ながら歴史がわかる仕掛けが施されています。ぜひ、来てみて、お確かめ下さい」と呼びかける。
最後の企画展「町田市立博物館最終(ファイナル)展―工芸美術の名品―」/町田市立博物館(本町田3562)/6月16日(日)まで開催中/9時〜16時半/月曜休館※6日は開館、翌7日休館/入場無料/【電話】042・726・1531
身体の神秘を様々な角度で国際版画美術館 藤村拓也さん
○THE BODY―身体の宇宙―
「紙上で美を競い合い、力強く躍動し、空に輝く星々と照応する身体の数々をご堪能ください」。
理想を求める美術、仕組みを明らかにする解剖学、そして天体とのつながりを見出す占星術など、人の感性と知性の想像力は実に多彩な身体のイメージを生み出してきた。同展では15世紀の西洋の古版画から現代日本の美術家の作品まで約140点の作品から小宇宙ともいうべき身体の世界を紹介する。
担当の藤村さんは「幾何学や数学で分析し、理論的に描くなど、西洋と日本の多様な身体の違いが楽しめる展覧会です。解剖図も生きているかのように描かれています。最後には観覧者の心身が癒されるような仕組みも。ぜひお越しください」と呼びかける。
「THE BODY―身体の宇宙―」展/市立国際版画美術館(原町田4の28の1)/6月23日(日)まで開催中/10時〜17時(土日祝17半)/月曜休館※6日は開館、翌7日休館/一般800円ほか/【電話】042・726・2771
史料から思いを馳せて自由民権資料館 小林風(しなど)さん
○町田の八王子千人同心
八王子千人同心は、徳川家康の関東入部直後を広く直轄領支配を任されていた代官頭の大久保長安の支配下にあった、旧武田氏・旧北条氏の家臣らを中心にした武家奉公人のこと。同展では小山村に居住していた小島隆蔵が、第二次長州征討に従軍した記録「御進発御供日記」の史料集刊行を記念して、市域に住んでいた千人同心の家に残る史料を中心に幕末の千人同心の実態を紹介する。
学芸担当の小林さんは「幕末期、非常時に駆り出され、百姓ながら兵士として動乱の世を生きた千人同心。将軍との関わりや百姓が巻き込まれていく様子が多くの記録から分かります。特に大坂城内図に経路や将軍からの言葉が記されているのは珍しい。当時に思いを馳せてもらえたら」と話す。
2019年度企画展・『御進発御供日記』刊行記念「町田の八王子千人同心」/市立自由民権資料館企画展示室(野津田町897)/6月2日(日)まで開催中/9時〜16時半/月曜休館※6日は開館/入場無料/【電話】042・734・4508
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