「シングルマザーの人たちを笑顔にさせたい」――。市内在住、自身もシングルマザーの藤原裕子さんが9月25日(土)、成瀬コミュニティセンター(西成瀬)で自身の私物の洋服や靴、バッグなどを対象の希望者に寄付する催しを開く。午前10時30分から。
フリーランスでファッションやビューティー関連のコンサルタントをしている藤原さん。自宅には仕事やプライベートで着用したり、カラーコーディネートなどで使用した洋服やバッグや小物の数々が大量に。これまでは「断捨離」したものをフリマアプリで出品していたという。「結構購入していただけるんですけど、私はお金が欲しいのかな?と疑問に思って。長年の夢だったシングルマザーへの寄付をするのは今じゃないかな」
自分がシングルマザーになったとき、大切な娘にお金をかけたい一心で、自分のおしゃれは二の次だった。だからこそシングルマザーの人の気持ちが分かる。「お金もそうだけど、ゆとりがなかった。シングルでもファッションを楽しみたいはず。初めての試みなので試行錯誤しながら一人でも多く、喜んでくれる人を増やしていきたい」。親元を離れた娘も応援してくれている。
夢の実現に向け
藤原さんは美を競うコンテスト、ミセスジャパン東京大会のファイナリストに選出されていた。「ある思い」があってエントリーし、一次、二次審査を突破したのだが、ファイナルの時期がこの寄付イベントと重なった。「相談に乗ってくれた市議の方が親身になって協力してくれて、自治体まで巻き込んでくれて、これは真剣に向き合わなければいけないなと思って」と藤原さん。両立もできるのだが、中途半端になるのは嫌だときっぱりとコンテストを辞退した。
実はがん体験者
4年前、胸にしこりがあることが発覚、乳がんと診断された。その後転移した脇リンパ節を切除した。今も3カ月に一度診療を受けている。「私の身体の中のどこかにがん細胞が潜んでいて、いつ再発するかわからない。でもそんな不確定な不安で落ち込む時間がもったいない」。今を生きることが大事と説く藤原さん。コンテストに応募したのは、そんな自分の姿を見せたかったからだ。「ファイナルで頂点を目指すには、さまざまなレッスンも必要。今はシングルマザー支援に時間と労力を使いたい」
一人でも多く笑顔に
市内には現在、約3700のひとり親世帯があるという。今回の寄付は高校生までの子どもがいるシングルマザーが対象。服や靴、鞄など150〜200点を用意。洋服は幅広い年齢層の人が着られるもので主にMサイズ。L、Sサイズも多少あるという。靴は23・5〜24cm。できるだけ多くの人に渡るように、一人3点などの制限も設ける予定。持ち帰り用の袋の持参を。(問)藤原さんのフェイスブック【URL】https://www.facebook.com/yuko.fujiwara.104
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