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町田 人物風土記

公開日:2023.03.09

日本刺繍の師範で、20年続けて町田市民美術展に出品している
岡島 節子さん
常盤町在住 77歳

日本刺繍の伝承に尽力

 ○…緻密な技術を施し滑らかな絹糸で着物や帯などを彩る日本刺繍。その繊細で美しい作品を市美展に20年間出品し続け、金メダルを受賞した。「最初は私の1点のみ。今は生徒さんたちの作品も含めて18点にもなった」と笑みをこぼす。常盤町の自宅と成瀬市民センターで教室を開いて20年、伝統ある日本刺繍を着実に伝承できていることを喜ぶ。

 ○…富山県出身。40代半ばに夫の転勤で上京。ふらりと入った銀座の展示場で日本刺繍の会の作品発表会に”遭遇”し、一目ぼれ。「住んでいた所にはなかったカルチャー。その場で入会しちゃったわ。なけなしのへそくりを使ってね」と笑う。5年間習い、別の場所で師範コースの講座も受けた。50歳で浦和のカルチャースクールで講師に。今では教え子が講師を引き継いでいる。町田でも10年以上も続いている生徒もいるが「まだまだ教えることがある。正しく伝承したいので私も”江戸職人”に習いに行ったり。それだけ奥が深いのよ」。

 ○…魅力を「絹糸の光沢の美しさや繊細な図柄」と語る。「私もそうだったけど器用じゃなくてもやればやるほど上達するのがいい」とも。歳とともに目は疲れるし、肩も凝るが、身体が動く限りはやめないという。「30年連続(ダイヤモンドメダル)は無理かな。その分教え子たちが10、20年と続けてくれたら」と後進の育成に力が入る。

 ○…夫は自身の活動に協力的だ。作品の展示を手伝ったり、看板を設置したり。さくらまつりの時は尾根緑道沿いの自宅の工房を開放し、オープンギャラリーを行う。「これまでの作品を30〜40点展示するので、ふらっと寄ってもらって少しでも興味を持ってもらえたら嬉しい。この金メダルも飾ろうかしら」

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