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公開日:2023.09.21

日大三高安田さん
「魔球」駆使し、世界一に貢献
18歳以下の野球世界大会

  • ジャパンのユニフォームを着用する安田さん

  • 魔球を投げやすくする変則的に曲がっている指

  • 安田さんと握手する三木監督(右)

 全国高校野球選手権大会に今夏、西東京代表として出場した日本大学第三高校(図師町)の投手、安田虎汰郎さん(3年)が野球の18歳以下世界大会に出場。日本の初優勝に貢献した。「国内の憧れていた選手たちとプレーすることができた。夢の時間だった」と安田さんは振り返っている。

 台湾で8月末から今月上旬まで開かれた18歳以下の世界大会「WBSC U―18ベースボールワールドカップ」は12カ国が参加し行われ、日本代表は順当に勝ち進むなか、決勝戦ではチャイニーズ・タイペイと対戦。接戦を制し世界一に輝いた。大会期間中、安田さんは3試合に登板し、いずれも短いイニングのリリーフとなったものの、ランナーをホームに返さない好投をみせた。安田さんは「憧れていたジャパンのメンバーに加われたうえに優勝できるとは。夢の時間だった。大会後、学校でみんなにサインを求められて」と満面の笑みを浮かべる。

止まって見える

 安田さんの武器となったのが、チェンジアップと呼ばれる変化球。一般的にこのボールは相手バッターのタイミングを外す、遅い速度の沈む変化球とされるが、安田さんのチェンジアップは落差が大きく、バッターにはボールが「止まっている」ように見えるという。

 夏の甲子園ではその「魔球」を駆使し、好投。日本代表入りするきっかけとなり、世界大会では全投球の7割を超える割合でそのボールを投げる試合があった。「一番の球種で打たれたのであれば悔いが残らないと思って。チェンジアップのおかげで多く三振を取ることができた」

今年から

 安田さんがこのボールを投げられるようになったのは今年始め。元々、指を固定させ、そこから「抜く」ようにバックスピンを利かせて投げていたものの、訪れた同校OBの指導を受け、「曲げる」意識をもってトップスピンをかけるようにしたところ、「ボールがすごい落ちて驚いた。私は遺伝で両手の薬指が少し変則に曲がっているが、そのことがスムーズにこのチェンジアップを投げられるようにしているところもある」と安田さん。来月にはプロ野球のドラフト会議が開かれるが、「まだまだ力不足。進学予定。三高で大きく成長させてもらった。いずれ高校野球の指導者になりたいと考えている」と話している。

 中学時代、選手として無名に近かった安田さんをスカウトした同校の三木有造監督は「にこにこしながら楽しそうに野球をしていて惹きつけられた。ここまで上りつめてくれるとは考えていなかった。本人の努力の賜物。今後にも期待したい」と話している。

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