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公開日:2024.01.18

市内在勤ろう者ら
「手話を公用語に」奔走1年
カフェに「教室」 浸透図る

  • 手話べり場Sの「S」ポーズで笑顔の内堀さん(左)、高橋さん

 「手話を公用語にしたい」と町田市内在勤のろう者らが気軽に学べる場をつくり、浸透を図っている。結成1周年を前に2月には手話に関する映画を上映。周知を進めていきたい考えだ。

 取り組みを進めるのは、ろう者の高橋節子さんと車いすユーザーの内堀章子さんの2人。障害をテーマにした講演会で出会い、「障害者のことを知ってほしい。実際に交流してみないとわからないこともある」という思いが一致し、高橋さんの気軽に手話を楽しめる場をつくりたいという考えに内堀さんが賛同。昨年3月にそのための団体「手話べり場S」を設立し、市内で「教室」を開くようになった。

 こだわったのは、自由に手話によるおしゃべりを楽しめる環境づくり。そのため、「教室」は気軽に立ち寄ることができる開放感を感じられるカフェなどを選び、参加の条件は呼ばれたい名前を伝えるだけにした。「教室では手話のプロである高橋さんに教えてもらえる。およそ1年で70人に近い人たちに立ち寄ってもらった。繰り返し練習して、上達した方も少なくない」と内堀さんは説明する。

 また、2人が「手話を公用語にしたい」と考えた背景には高橋さんの1

つの危惧がある。日常生活でも周囲と十分に意思疎通を図れないなか、災害時などに十分なコミュニケーションをとることができず、「危険な目にあってしまうのでは」と恐れているのだという。「手話をつかえる人が増えることで暮らしやすくなれば」と高橋さん。「ろう者が健常者と変わりない生活をおくれる社会になってほしい」と内堀さんは力を込める。

 2月3日(土)には、団体設立1周年を記念して映画を上映する。ろう者を守るため奔走した教師を描いた物語「ヒゲの校長」で、2人は「筆談しようにも、文字が書けない子どもが多かった時代の話。この映画を通じて、手話の歴史や当時のろう者の方の苦労を知ってほしい」と思いを話す。

 上映は午後2時から4時まで。(1時30分開場)。会場は原町田の町田センタービル生涯学習センター7階ホールで、入場料1000円(当日現金払い)。申し込みは内堀さん【メール】sho224uchi@yahoo.co.jpまで。

 一方、手話べり場Sは毎月第1、第3土曜日に開催。午前の部は森野の施設内のカフェ、午後は場所を移して開催する。問い合わせは映画同様、内堀さんへ。

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