絵本「ドクター肥沼ものがたり」で文・絵を担当した 田中 尚子(ひさこ)さん 四谷町在住 50歳
「すごい人」 子どもに伝えたい
◯…子どもが使っていたクレヨンを引っ張り出し、16枚を1カ月で書き上げた。考えた物語は地元の校長に見てもらい表現を工夫した。2年前、八王子の偉人、ドクター肥沼(肥沼信次医師)をテーマに「後世へ伝える会」の一員として仲間と紙芝居を作成。そして今回、それをベースに新しい形でその功績を伝えようと考えた。できあがった3000冊は市内の小学校全校や幼稚園に配られた。「すごい人がいたことを、特に子どもたちに知ってもらいたいんです」
◯…国立で生まれ小3の時、八王子へ。短大を卒業し大手ガラスメーカーへ就職。時は「バブル」。取引先から贈られてきた大量の「貢物」が今も印象に残っているそう。現在は3人の娘の面倒をみながら、自営業の夫の手伝いをしつつ、ボランティア活動に奔走する。趣味は相撲観戦。「マッチョな石浦を応援しています」。毎年国技館へ足を運んでいる。
◯…公園デビューが流行った頃、ママ友を集め子育てサークルを立ち上げた。手紙を出すなどし180人を集めた。その実績を市が注目するようになり、取り組みは子育て支援事業に登録もされた。「街を歩いて知らないお母さんにも声をかけました。必ず子どもをほめてあげる。そうすると笑顔になってくれる」。孤立もひとつの原因と考えられる昨今の虐待のニュースについては、「みんな、声をかけあっていこう!」と呼びかける。
◯…10年前、市民ライターを引き受け、八王子を「探検」したことから、この街がさらに好きになった。取材した人のつながりからドクター肥沼の存在を知り、惹かれていった。彼を含め、「かつてのレンガ工場や競馬場」「地名の謎」など今後深く突き詰めたい地元ネタが51もある。「八王子は面白い。語っていきたいです」
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