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公開日:2023.02.23

八王子市
「産婦健診」に助成
産後うつ・虐待防止めざす

  • 質問票を使った問診で精神状況を把握する=写真はイメージ

    質問票を使った問診で精神状況を把握する=写真はイメージ

  • 取材に応じる西島副会長

    取材に応じる西島副会長

 八王子市は、出産後2カ月未満の産婦に対する健康診査の費用を10月から助成する。今月発表した来年度予算案で示された。内容にメンタルチェックを盛り込み、産婦の精神ケアをすることで産後うつや児童虐待を防ぐことが狙い。都内26市では初の試みとなる。

 対象は出産後2カ月未満の産婦。健診内容は、健康状態や育児環境の把握や体重、血圧測定、尿検査の実施。質問票を使ったメンタルチェックを行い、精神状況に応じた支援を行う。

 1回5千円を上限に、2回まで助成する。新年度予算案には、産婦健康検査の事業費に約1520万円を計上。このうち、国と都の補助金により、市の負担額は4分の1となる。

 都内の医療機関などを受診すると費用の助成がある妊婦健康診査に対し、産婦健診に公費の助成はない。八王子市医師会は昨年、八王子市に産婦健康診査の公費助成に関する要望書を提出している。

 八王子市医師会の副会長を務める産婦人科医の西島重信さんは「妊娠中や産後は女性ホルモンの変動が大きく、うつになりやすい。健診の一番の目的は産後うつの傾向が表れている人を拾い上げること。産後のメンタルケアは産婦の自殺や児童虐待の防止につながる」と指摘する。

「自殺、病気より多い」

 昨年発表された順天堂大学の竹田省教授と東京都監察医務院の研究調査によると、2015年から20年の6年間で、東京23区で発生した妊産婦の自殺は25例。そのうち産後1年未満が19例で7割以上を占めているという。

 西島さんは「妊産婦は合併症などで命を落とすより、自殺で亡くなる人の方が多い。経済的困窮、周囲に支援者がいないなど、背景はさまざま」と説明する。

 市が行う全妊婦を対象とした面談では、ひとり親や望まない妊娠をした人などを要支援者とし保健師らがケアを行っている。要支援者は妊婦の約3割だという。

 また、産後に症状が現れる人や悪化する人もいる。西島さんは「『死にたくなるほどつらい』と訴える人もいる。こうした人をもれなく拾い上げ、専門医へつなぐなど必要な支援を行うことが重要」と訴える。

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