八王子 文化
公開日:2023.09.29
映画やドラマ ロケ続々
「日野映像支援隊」が協力
映画やテレビ番組などのロケーション撮影を誘致・協力することで、地域経済や観光の振興につなげるフィルム・コミッション(以下、FC)。国内では2000年頃から設立ブームが巻き起こり、その数は300団体を超える。市内では「日野映像支援隊」が20年にわたり活動を続けており、今年度も市内各所で続々とロケが行われている。
日野映像支援隊では、映像制作会社から依頼を受けて、市内にあるロケ地の情報提供や施設所有者などとの交渉、撮影の立ち合い、エキストラや弁当の紹介まで協力している。公式ウェブサイトでは、「公園」「民間施設」などのジャンルごとにロケ地検索ができるようにしてロケを誘致。ロケ地探しや登録するための権利者との交渉、掲載する写真の撮影なども基本的にスタッフが担当している。2017年からはリーフレット「日野市ロケ地マップ」も制作して活動を周知する。
ロケの件数は年に200〜300件ほど。依頼のほとんどは電話で希望のロケーションや物件の相談を受け、制作会社から「ロケ支援依頼書」の提出を受けて候補物件を紹介。下見・ロケハンを経て、ロケが決定する。ところが「物件を紹介後、ロケ決定に至る割合は25%程度。実際に行われたロケの4倍の相談・問い合わせに対応している」と徒労に終わることもしばしば。今年はこれまで多くのロケで利用されてきた小学校の廃校舎が老朽化で閉鎖したことで、依頼件数に影響が出ることも懸念している。
日野がロケ地に選ばれる理由を支援隊では「川や背景に見える山などの自然環境、住宅街、高台からの眺望などロケに必要なものが揃っていること、また都心から40分程度で撮影ができる利便性が大きいのでは」と分析する。エキストラ会員も募集しており、若者から中高年までメール登録者は700人近いという。
日野を名作の舞台に
日野でいち早くFCが立ち上がった背景には、市民団体の力が大きい。支援隊は01年に任意団体として発足、03年に特定非営利活動法人として設立された。00年、横浜にFCができたことを知った市民活動団体が、映像関係の業界人だった中川節子さん(後に支援隊の初代理事長)に相談。中川さんを中心に有志が集い、市の協力も取り付けて「我がまち日野市を名作の舞台に」を合言葉に活動を始めたことが現在につながっている。
20年を経て会員の高齢化や人手不足などの問題も出てきたが「関わった作品が評判になったり、映画祭などで表彰されるとテンションが上がる。さまざまな作品で日野の風景が映ることでまちを盛り上げ、市民にも喜んでもらいたい」。純粋な思いで活動は続く。
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