神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
多摩版 公開:2023年1月5日 エリアトップへ

中大法学部移転に影響 今春 地元不動産会社ら悲鳴

社会

公開:2023年1月5日

  • X
  • LINE
  • hatena
中大多摩キャンパス=中央大学提供=
中大多摩キャンパス=中央大学提供=

 多摩センター駅に近い中央大学法学部(八王子市)が今春、新設される文京区のキャンパスへ移転する。5700人を超える学生の流出に地域からは悲鳴が聞かれる。

 中大法学部は学内最多の5740人(昨年5月時点)の学生が所属する看板学部。4月に文京区へ移り、その後の多摩キャンパスは中大の中長期事業計画によると留学生の受け入れ先としての設備を強化し、グローバルキャンパスを目指していくとなっている。

 中大法学部の移転が地域の企業や店舗に与える影響は少なくない。学生向けの賃貸住宅を扱う同駅近くの不動産会社の1つは管理物件のうち、中大生が占める割合は高いといい、その影響が出始めているという。「仕方がないことだが、厳しいとしか言いようがない」と同社社長。今後は賃貸以外の事業にも力を入れていく方針を立てていると話す。

 また、中大生が数多く通うという八王子堀之内にある飲食店の店主は「法学部の学生は長期の休みの時でも田舎に帰省せずに大学で勉強し続ける子が多い。季節に関係なく来店してくれるのはありがたかっただけに影響は大きい」と肩を落とす。

 全国的に見ても近年、キャンパスを都心に移す大学が増えているようだ。京都府を拠点とする立命館大学は現在、一部学部を2024年に滋賀県草津市から大阪府のキャンパスへ移転させることを発表しているが、滋賀県や草津市は街への影響を考え、要望書を大学に提出した。「地元不動産会社などへの影響は避けられない。地域経済にマイナスに働くと考えている」と同市の担当者は話す。

「定着」課題

 一方、多くの大学を抱える多摩地域の自治体にとって、学生らに卒業後も街に住み続けてもらえるようにするのは以前からの共通の課題でもある。

 多摩市を若者・子育て世代にとって魅力的な街にすることを目的に活動する団体「多摩市若者会議」の高野義裕さんは「住み続けてもらうには街に魅力的な職場をつくることや、学生たちが地域とつながる機会を生むことが大切と考える。地域イベントに参加する学生は増えているが、より地域とつながることのメリットを示していく必要があるのでは」とする。

 そして最近、若者会議としての取材を通じて知り合った若者が多摩に住むようになった事例を挙げ、「リモートワークで仕事がこなせる環境にある若者。私たち団体に加入し、活動を始めたことも多摩に住むきっかけになったと思う」と話している。

多摩版のトップニュース最新6

活動半世紀で記念大会

わかば卓球クラブ

活動半世紀で記念大会

16日に市総合体育館で

4月11日

市立小中 給食費無償化に

多摩市

市立小中 給食費無償化に

今年度から 都が半額補助

4月11日

「風化させない」続ける交流

桜ヶ丘商店会連合会

「風化させない」続ける交流

東日本 被災地の学生招く

3月28日

ゲームで避難意識向上へ

多摩市

ゲームで避難意識向上へ

市防災安全課職員が考案

3月28日

「闇バイト」中学生に注意促す

市教育委員会

「闇バイト」中学生に注意促す

防犯協会、中央署と連携

3月14日

50年節目に新キャラ誕生

多摩市社協

50年節目に新キャラ誕生

パル多摩で記念福祉大会

3月14日

あっとほーむデスク

  • 5月11日0:00更新

  • 4月27日0:00更新

  • 4月13日0:00更新

多摩版のあっとほーむデスク一覧へ

バックナンバー最新号:2024年4月17日号

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook