大和 人物風土記
公開日：2023.04.21
県議会議員選挙で大和市選挙区から初当選した
野内 光枝さん
福田在住 55歳
笑顔に秘めた挑戦心
○…「女性の声を政治に届けてほしい」。４月９日に投開票が行われた県議会議員選挙に出馬し、初当選した。選挙戦では駅頭や街頭で政策を訴える中、そんな要望を多くの市民から受け取った。「女性や子どもは『弱者』だと捉えられる向きもある中、障がいのある方や高齢の方々も含め、すべての方が暮らしやすい社会、弱者という言葉のない社会を目指したい」。大和市選挙区で初となる女性県議の任期を前にそう語る。
○…東京都に生まれ、３歳で父の仕事の関係で下鶴間にやってきた。幼少期から風邪を引きやすい病弱な体質だった。林間小学校では地元の「林間サッカーチーム」（現・林間ＳＣレモンズ）でプレー。最初は体力づくりの一環で、マネジャーとして入団したが、後に女子チームが発足し、センターフォワードとして活躍した。その後、鶴間中２年の時に祖母を介護するため、母と愛媛県に移り住んだ。
○…愛媛県内の高校に通うようになったころ、アルツハイマー病を発症した祖母の介護に関わるようになった。短大に進むと祖母の症状はさらに進行。「介護の大変さ、家族の思いを身をもって感じた日々」と振り返る。出版社、保険会社の法人営業を経て、31歳で結婚。大和市へ戻った。結婚後は子育てに奔走しながら、定期的に愛媛へ行き、90代の祖母を介護する母を手伝った。
○…介護の経験に加え「女性が冷遇される職場環境」を経験したことをきっかけに、50代で市議を志した。４月30日からは県議として新たな挑戦が始まる。「社会の一人ひとりが助け合う社会の実現に尽くしていきたい」。性別や年齢、出自などにかかわらず、誰もが生き生きと暮らせる地域が広がっていくことを、心から願っている。
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