このほど小田急線大和駅の駅長に就任した 樋口 邦彦さん 大和南在勤 51歳
「駅と地域をつなぐ存在に」
○…小田急線大和駅構内にある駅長室の一角には、歴代の駅長の名前がずらりと並んでいる。このほど、その30人目に「樋口邦彦」の名前が刻まれた。「肩書や歴史、責任の重さを感じている」と緊張を口にするも、「100年近い歴史を持つ大和駅。その駅長になれたことをうれしく思う。これまで支えてくれた方々やお客様に恩返しをしていきたい」と意気込みを語る。
○…福島県いわき市で生まれた。近所には田んぼが広がり「幼少期は自然が遊び相手だった」。小学生の頃から人を笑わせることが好きで、先生のまねをして友達を楽しませていた。中学に入学後は野球部に所属し、白球を追いかける日々を過ごした。高校時代には目標を失い、成績が落ちる時期もあったが「恩師に恵まれたおかげで小田急電鉄に就職できた」と感謝を述べる。
○…乗り物への関心から鉄道会社の求人を探す中、両親が新婚旅行で小田急ロマンスカーを利用していたことに縁を感じ、同社に就職した。最初に配属されたのは相模大野駅だった。事故やトラブルへの緊張感を抱えながら業務を行う中、緻密な計画性と冷静に立ち回る対応力を身に付けていった。「大変ではあるが、その分人の役に立っているという実感がある」とやりがいを語る。
○…現在は妻と2人の子どもと暮らしている。「妻との出会いは大和駅だった。ご縁を感じる」とはにかむ。沖縄旅行は毎年の恒例行事になっているといい、「海を見るために仕事を頑張れる」と笑顔で話す。観光での乗客者も多い小田急線は、1日に約200万人が利用しているという。駅長として「駅と地域をつなぐ『接着剤』となり、課題の改善と地域の発展に努めたい」と抱負を語った。
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