国税庁と全国納税貯蓄組合連合会が主催する2024年度の中学生「税についての作文」コンクールで、座間市立相模中学校3年の高橋遼馬さんの作品が国税庁長官賞に選ばれた。レンブラントホテル海老名でこのほど開かれた表彰式に臨み、「学校で知らされた時は驚いた。本当に自分で良いのかなという感じ」と感想を話した。
このコンクールは、税についての関心や理解を深めてもらおうと毎年行われている。今年度は全国6489校から43万5572編の作品が寄せられ、同賞に46人が選出された。
大和市、海老名市、座間市、綾瀬市では4市を管轄する大和税務署(一石欽哉署長)が各市の教育委員会に協力を求め、生徒らは夏休みの課題として作文を提出した。
高橋さんの作文タイトルは「『悪いインフレ』の突破口」。相次ぐ物価高騰に対し、企業側の賃上げが進まない状況下を「悪いインフレ」と位置づけ、政府が打ち出した定額減税のメリットとデメリットを調べて作文にまとめた。
中学生の視点で給付金との比較や国民一人ひとりの役割にも触れ、「少しが集まれば経済回復の大きな原動力になる」と悪いインフレの突破口を結論づけた。
高橋さんがインフレをテーマに選んだのは、大好物の商品を販売する菓子メーカーの値上げ。食卓を囲みながら普段から見ているニュース番組の報道がきっかけだった。社会情勢で気になるニュースは両親に質問するのが日常で、母親の京さん(39)によると「息子は探求心が強く、興味を持つと突き詰める性格」だという。
堂々とはっきり
表彰式には、佐藤弥斗座間市長や大和間税会の竹村和子会長、大和法人会の長嶺博之会長ら多くの来賓が出席。高橋さんは代読した一石署長から賞状を受け取り、作文をはっきりとした口調で朗読して多くの聴衆をひきつけた。税金について高橋さんは「皆で納めたものだから、平等に利益を還元する使い方を」と考えを話した。
その他の主な受賞者は以下の通り。敬称略。
▽東京国税局管内納税貯蓄組合連合会優秀賞/若林紗功(綾瀬中3年)▽神奈川県納税貯蓄組合連合会長賞/皆川裕規(座間中3年)▽大和税務署長賞/河合美空(大和中3年)・石原美咲(座間市・西中3年)▽厚木県税事務所長賞/村田八雲(座間市・西中3年)▽大和市長賞/大島さと(下福田中3年)▽海老名市長賞/瀬戸美羽(海西中3年)▽座間市長賞/今井優花(座間市・西中3年)▽綾瀬市長賞/森田夏暉(綾瀬中3年)
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