学習支援ボランティアを務め、「スタディドライブ」のきっかけを作った 三浦 寧久(しずく)さん 座間市立野台在住 18歳
未来の扉開くボランティア
○…「教科書や筆記用具の寄付が必要です。ぜひ協力を」。今年3月、学習ボランティアに興味を持つ学生が参加した講演会で訴えた。その場にいた市社会福祉協議会の職員が翌日から事業化に向けて動き出し、5月に寄付活動が実現。自らも当事者の立場から企画に関わった。「私の発言をきっかけに、こんなにも早く事業化してもらえたことに驚いた」と笑顔で感謝を述べる。
○…座間市出身。栗原中では常に学年トップの成績で、高校は私立の進学校に推薦入学。しかし環境の変化と持病の悪化が重なり、1週間で登校が困難になった。「何でもできる子」という周囲の期待や自分に厳しい性格から次第に家を出ることすらままならず、スマホを見てやり過ごす毎日。「辛くてしょうがなかった」生活は5カ月間続いた。
○…入浴中ふと「子どもたちに勉強を教えたいな」と思い立ち、その年の9月に地元の学習支援団体「あすのち」に参加したことが人生を変えた。子どもと接すると悩みは少なくなり、高校への登校も再開。「あすのちは家庭でも、学校でもない第三の居場所。ボランティア活動が人生を救ってくれた」。Webメディアを運営する団体を立ち上げたり、海外ボランティアにも挑戦したりと、ボランティア一色の生活になっていった。
○…「不登校で良かったとは思わないが、不幸ではない」。経験談はイベントなどで赤裸々に話し、団体のブログにも公開している。「公開する怖さはあったが、『不登校のときにこういう話を聞けたら心強いな』と思うことは伝えたい。辛い過去も誰かの役に立てば経験した意味がある」。春から大学に進学し教育学を専攻。「将来も学校外教育に関わりたい」と夢を語った。
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