18日に消防車のお披露目式を開くカミゴウ消防団で広報を担当する 加藤 達也さん 海老名市上郷在住 39歳
わくわくさせる発信源
○…「上郷消防団」の愛称で地域に親しまれてきた第5分団の表記を当時のドラマにちなんで「カミゴウ消防団」に変えたのはこの人。映画ポスターのようなチラシで視線を引き込む。詰所を使ったイルミネーションや団をテーマにした自由研究など、仲間と立案した企画も斬新だ。「話し合うと色々と気づけます」。制服姿で淡々と、硬派な雰囲気。
○…普段は県の防災関連部署で働き、よく資料を自作する。「説明用は、ビジュアルを重視で分かりやすく」がモットー。県の地震被害想定調査に携わり、被災地で調整役になった事も。消防庁に出向した時は各地から集まった消防士たちが同僚だった。残業を抱えていると「チームだし当たり前」と助けてくれた。その優しさが忘れられず、まもなく地元消防団に飛び込んだ。
○…上郷出身で、今泉小学校の頃はパワーストーンなどを収集。元素表を眺める少年だった。自由研究は相模川や酒匂川で集めた石を分類し、勉強机にはケース入りの鉱物が飾ってあった。日大文理学部では地学に没頭し、卒論は箱根火山を選択。溶岩を手に太古の噴火や流れを調べ、その経験が今の仕事のルーツになっている。趣味は車中泊と、小中学校で熱中した卓球。時折親子で練習することもあり、子どもたちは全国大会に出場する腕前になった。
○…コレクションしたくなる団員カードを作ったのは、組織を一人ひとりの単位で知ってほしいから。仲間を増やしたくても無理な勧誘はしない。それでも新たに7人が入団してくれた。全国から問い合わせもあり「広報手法が広まってほしい」とも願う。次々に発信する企画はどれも劇的だが、ありのままにひと皮むいて見せただけ。味付けは愛情しかない。
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