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海老名・座間・綾瀬 人物風土記

公開日:2025.05.23

綾瀬市議会の新議長に選ばれた
齊藤 慶吾さん
綾瀬市寺尾西在住 57歳

忘れぬ サービス業精神

 ○…「歴代議長も同じかと思いますが」と前置きし、公平で円滑な、開かれた議会運営への決意を語った。市議会では委員会委員長や副議長などを務め、常に多様な意見が飛び交う場にいた。その様子を、富士登山に例える。「目指すは市の発展と福祉向上。登山口は違っても、議員一人ひとりが同じ頂に向かっているのでは」

 ○…寺尾西出身で、子どもの頃から「いつも笑ってる」「悩み事はないだろう」と言われ、いつしかあだ名が「笑いえびす」に。綾北中学校時代はバスケットボールに打ち込み、仲間と県ベスト8に。家業の衣裳店を継ぐために専門学校で簿記を学んだ。「損益計算書など、数字の動きに惹き込まれたんです。難しい学問を面白おかしく語ってくれた教官のおかげ」。授業ではいつも最前列で教えを吸収、全経簿記検定1級を取った。

 ○…3代目の経営者として実家に就職し、得意先のホテルや神社などで衣裳を担った。こだわったのは聞く姿勢。接客の最前線にいる従業員の思いを大切に、失敗談も糧にした。10年前に市議になったが「サービス業の姿勢は変わりません」。座右の銘は「上善如水(じょうぜんみずのごとし)」。4年前に他界した父が色紙に書いて渡してくれた。低い場所へと謙虚に、形を自在に変えて、潤す流れを目指す。

 ○…児童絵画作品展の顧問も務め「子どもたちの絵から、元気をもらっています」と身を乗り出す。3人の子育てを経験し、うち2人が双子。大きなベビーカーが買い物でレジを通れず、授乳も2人分だった。当時の眠気と妻への感謝を語ると止まらない。いま子どもたちは仕事で忙しく「私の話を聞いてくれるのは愛犬」とユーモアたっぷりの語り口。家族との絆がエネルギー源だ。

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