和歌山県などで今月6日まで開催された「第70回 国民体育大会」の空手部門で、ひばりが丘在住の伊勢野大介さん(横浜創学館高校3年)が初優勝を成し遂げた。3歳から空手を始め、これまでに獲得した最高成績は全国2位。高校最後となる大舞台で、夢の「日本一」を手にした。
出場したのは主に高校生を対象とし、都道府県代表47人が集った組手個人・少年男子。試合時間2分の中で打撃や蹴りを応酬し、その獲得ポイントを競う。
伊勢野さんは、神奈川県の大会や選考会を経て、8月下旬に代表に選出。昨年の成績ベスト8を超える、全国1位を目標に大会に臨んだ。
同部門は今月4日に行われた。伊勢野さんは初戦から決勝戦まで6試合を戦い、合計27ポイントを奪う一方で、対戦相手に献上したのは1ポイントのみ。「圧勝」とも言える戦いぶりを見せた。
栄冠を手繰り寄せたのが、高いディフェンス力。相手の攻撃の間合いを見極め、決定打を与えなかった。特に開催地・和歌山県の選手と相対した決勝戦では、アウェイの雰囲気に動揺することなく、冷静かつ安定した試合運びで3対0と勝利した。
強敵から学ぶ
兄の影響で3歳から空手を始め、ひばり小・東中に通っていた時は藤沢市の道場で腕を磨いた。今でこそ国内有数の選手で、昨年から2年連続で日本代表に選ばれるほどだが、中学時代は「県レベル」だった。中学3年で全国初挑戦した時は、レベルの違いに圧倒されたという。
「急成長」は、県屈指の空手の強豪校である創学館への進学後。「強くなるためなら、自分のプライドなんて関係ない。見栄を張るような余裕なんてなかったです」と話すように、同校や他校の強豪選手からアドバイスを貰った。高2で日本代表に選ばれた時も、レベルの違いに戸惑いながらも、多くの技術を吸収したという。
「応援に感謝」
高校1年と2年の全国高校空手道選抜大会では2年連続で準優勝。優勝を僅差で逃してきただけに、国体にかける想いは人一倍強かった。
「15年間空手に取り組んできて、初めての日本一。『最高』の一言です」と満面の笑顔で話すとともに、兄や両親、同じ県代表の仲間たちの声援が大きな後押しとなったとして、「多くの人に支えられたから優勝できました」と感謝の気持ちを話した。
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