10月27日から行われる第50回「市民文化祭」の運営委員長 櫻田 稔さん 妻田北在住 78歳
「なにごとも我慢」
○…市民による手づくり文化の祭典、あつぎ市民芸術文化祭の3部門のひとつ「市民文化祭」が10月27日から11月4日まで市文化会館を中心に行われる。4月に運営委員長に就任し、歌謡演歌、詩吟、箏曲、日舞など22団体、2087人のメンバーを束ねる。今年、50回目の節目を迎え、「前年までのことを踏襲し、作品を発表する方には、新しい時代がスタートするんだという意気込みを持ってもらえるように。厚木の地域文化を次世代に継承していきたい」と使命感に燃える。
〇…「万国共通なものは文明。地域に根ざしたものが文化」。地元の文化を大切にしていきたいとの思いから、「たとえば、義太夫は若い人がいないので、少しでも興味をもってもらい、門戸を広げ入りやすくしたい」と後継者候補を探すきっかけの場になればと希望を見いだす。「節目の年に参加できたので、振り返ったときやって良かったと思えるような文化祭にしたい」
〇…秋田県生まれ。小学校時代は中国に。終戦のときに日本に戻った。高校を出てからは北海道の鉱山で働いていたが、閉鎖により秋田大学に入学し鉱山学を専攻。地質学、物理、化学、自然の採掘方法などを学び研究に熱中した。卒業後は鉱山、機械、土木の仕事に携わる。理系一筋。1969年に厚木に移り住む。
〇…一方で、俳句や短歌を愛し、趣味は50歳から初めたテニス。県ソフトテニス連盟に俳句を添えて感想文を送ったところ、偶然厚木市短歌会の会員から声をかけられた。やがて、同会の会長を20年務め、2009年に節目の30号記念誌のほか、自身の歌集『蜂起のごとく』を発行。好きな句を尋ねると、「ひとむれの積乱雲のふくれたち蜂起のごとくこぶがこぶよぶ」。積乱雲に、世の中に対する自らの反骨精神を詠んだという。テニスはねんりんピック全国大会にも出場した。まさに「文武両道」だ。モットーは「我慢すれば新しいものが見えてくる」。
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