気象衛星「ひまわり8号」の開発責任者を務める 磯部 昌徳さん 林在住 52歳
一途に「ひまわり愛」
○…三菱電機(株)のひまわりプロジェクト部長。10月7日、種子島宇宙センターから静止地球環境観測衛星「ひまわり8号」が上空3万6000Kmの彼方へと飛び立った。打ち上げ5分前に「衛星準備完了ボタン」を押したのがこの人だ。打ち上げを静かに見守り、28分後に衛星の分離に成功すると拍手が起こった。09年から5年がかりで開発プロジェクトをけん引してきた。「責任重大で誇りに思っています。一発勝負の中、常に失敗ができないプレッシャーがありました」と心境を語る。「ここまで来たら正直早く終わってほしい」とも。打ち上げ3日前に台風が種子島を直撃し、種子島宇宙センターが閉鎖。前倒しで作業を行い間に合わせた。「徹夜の連続だった」と怒濤の日々を振り返る。
○…ひまわり8号は、設計寿命を迎える7号の後継衛星として15年夏の運用をめざす。観測ではこれまでの白黒がカラー画像配信となり、解像度も2倍になり観測頻度が3倍に上がるなど機能が大幅に向上。今まで見えなかった雲の中の水蒸気量なども見ることができるようになるという。アメリカから輸入した観測用センサーを打ち上げに使うのは世界で初めてのことだ。8号と現在製作中の9号と合わせ、まだまだ先は長く成功と言われるには早いと慎重な姿勢を崩さない。「ひまわりがちゃんと機能を果たして変わったなと思ってもらえたら嬉しい」
○…滋賀の生まれ。横浜国立大学在学中にアメフト部の先輩から誘われ、85年に入社した。現在は鎌倉製作所までバイク通勤。「ひまわり7号」の打ち上げで初めて衛星システムに関わったのが06年2月。また、同年12月には「きく8号」に立ち合い、今回で3回目。
○…子どもとの交流や清掃活動などを行う「林青年部」を3年前に立ち上げ、地域にも積極的だ。お酒が大好きで「飲んだらすぐ寝ちゃうおじさん」と笑う。明るく少年のような純粋な瞳が印象的だった。4人家族。
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