厚木・愛川・清川 人物風土記
公開日:2016.05.27
アジアンJrで子どもチアチームを初優勝に導いた
遠藤 志津枝さん
みはる野在住 44歳
チアで育てる子どもの未来
○…「同じ時間なら、自分より子どもたちの成長に費やしたい」。その思いで設立したチアリーディングチーム「あつぎオールスターズ」は今年で7年目。通うのは、主に市内の未就学児から中学生およそ80人。選手の育成は2年目からスタートし、国内主要大会の優勝や世界選手権への出場など、着実に子どもたちの成長を後押し。5月14日、15日に行われたアジアンジュニアでは初優勝に導いた。
○…指導のモットーは、「自主性を尊重すること」。演技中の笑顔も「本番だけの作り笑顔より心から楽しみが溢れて笑えることが理想」。そこには「本当にチアを好きになってほしい」という思いがある。明るい笑顔とその人柄に誰もが惹きつけられる。練習では、真剣な表情で耳を傾ける子どもたちの姿があった。
○…町田市生まれ。厚木に来たのは10年ほど前。小学4年のとき、体操クラブに入って以来、器械体操や新体操といった「体で表現するスポーツ」一筋。指導者を目指し入学した日本体育大学で、チアリーディングと出会う。最初は失敗やケガも多かった。「怖いながら受け止めてくれる仲間」と出会い、信頼関係の素晴らしさにチアの魅力を感じた。ハマってからはとことん突き詰める性格。本場のチアを学びたい一心で、渡米を決意。卒業後、資金を貯めるために3年の社会人を経て、単身フロリダへ渡り、4年間集中して学んだ。今より情報収集が難しい時代、苦労も多かったがチアへの思いは深まった。
○…日々の大半をあつぎオールスターズに費やす。息抜きに始めた吹きガラスも、制作中に考えることはチアのことばかり。先の夢を尋ねるも「子どもの成長が見られる今がすごく充実している」と笑顔。「心も体も強いチームに育てたい。でもチアをずっと続けられるわけじゃないから、社会に出てもプラスになるような成長をさせてあげたいですね」。その眼差しには愛情が溢れていた。
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