監督作『氷の花火 山口小夜子』が日本映画批評家大賞ドキュメンタリー賞に輝いた 松本 貴子さん 恩名出身 56歳
色褪せぬ「神秘」を映画に
○…受賞の一報を知ったのは、地球の裏側、ブラジル。本業のTVディレクターとして訪れた南米で「やったー!」と思わず叫んだ。先月末には授賞式に出席。「観客の声も嬉しいが、プロに評価されるのはもう一つの喜び。出ていただいた方やスタッフに対しても恩返しができた」と声を弾ませる。
○…「東洋の神秘」として1970年代、パリコレなどで世界のトップモデルとして活躍した山口小夜子。突然の死から8年、「小夜子さん」が生きた軌跡やゆかりの人物の証言を昨年ドキュメンタリー映画にまとめた。今年2月には地元厚木でも上映。今月11日からは東京・ユジク阿佐ヶ谷で上映されるなど、全国各地でロングラン中。
○…「小夜子さん」との出会いは1987年。折しも彼女がトップモデルから新たな世界へ挑戦の場を移し始めた頃だった。99年のNHKの番組制作でモロッコに同行してからはより濃い付き合いに。それ故に意識したのが、被写体との距離。「近寄りすぎても馴れ馴れしいし、遠すぎると観客が入れない。亡くなった人が相手なので、自分から間合いを図らないといけなかった」。それでも取材を進める中で自分が知らない小夜子さんの一面を知り、距離が近づいて行ったという。
○…東海大の映画研究部時代の初監督作品が映画祭で入選したのをきっかけに、映像業界へ。当時交流があったのが、話題の春風亭昇太さん。現在も交流が続き、映画の宣伝でラジオ番組に出たことも。そのとき明かした趣味が、渦巻きグッズの収集。「土偶や土器とかに書かれている、原初的なパワーに惹かれる」という。
○…実家は恩名。忘れられないのが、南毛利小に通うまでの風景。「恩曽川沿いの田んぼの風景が変わっていなくって。学校の大木もそう。親や友人が変化していく中、変わらずにある、ということに何だか安心するんです」。色褪せぬその輝きは「小夜子さん」にも当てはまるのかもしれない。
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4月19日