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厚木・愛川・清川 人物風土記

公開日:2018.01.26

県優良工場表彰を受けた(株)コスモテックスの代表取締役
植森 貴政さん
下依知在住 44歳

「社員が誇れる会社に」

 ○…「うちの会社、一般の方には何をやっているかわかりづらいと思うんです」。プロジェクターに映し出されたのは、半導体の製造装置やLEDの検査装置などが、目にもとまらぬ速さで動く様。これらの機器は複数のモーターが組み込まれている。同社はこれを制御する『モータ制御用LSI』を、開発製造している。人口減が進みオートメーション化の時代にあって、今後ますます需要の高まる技術だ。ものづくり産業の発展に貢献しているとして、17日に市内で唯一、県から「優良工場表彰」を受けた。

 ○…下依知で生まれ育った。小さな頃から活動的でサッカーに打ち込んだ。厚木東高に入学し、3年生が引退するとサッカー部員が足りなくなることを見越し、マネージャーを確保。「うちの部には女子マネがいっぱいいるよ」と勧誘してまわった。口説き文句に誘われ、練習でもゲームができるほどの大所帯となり、司令塔としてチームをけん引した。今では2人の息子とベルマーレの応援に行くのが楽しみだ。

 ○…卒業後、アメリカのコロラド州へ留学。好き嫌いがなく食事に困らず。「笑顔でいれば何とかなる」と、世界中からの留学生と交流を深めた。当時の友人とは今も連絡を取る仲だ。帰国後、父の会社に入社したが、6年後に父が急逝。右も左もわからず社長の座に就いたのは32歳の時だった。助けてくれたのは、一緒に働いたスタッフや、経営者の先輩たち。「今も頭が上がらない」と感謝の気持ちを忘れない。

 ○…「勢いのある戦車のような、仕事人間だった」という父は、身銭を切ってまでスタッフを大事する人情家だった。現在、30人ほどのスタッフを預かり、全員の人柄も熟知している。離職率も低く、この時勢にあって人材確保に困らない。「社員が誇れるよう、オンリーワン商品でナンバーワンに。厚木の名を全国に」。今年は30周年の節目の年。平成元年創業。

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