厚木・愛川・清川版 掲載号:2021年5月7日号 エリアトップへ

初の著書『実践 樹幹注入の心得』を出版した 栗原 俊光さん 厚木市恩名在住 75歳

掲載号:2021年5月7日号

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ぶれない木を愛でる心

 ○…このほど『実践 樹幹注入の心得』を出版した。専門書的なニュアンスが強いが、マツ枯れやナラ枯れなどの被害を防ぐ対策として用いられる樹幹注入は業者のみならず一般でも行う人がいる。しかし適切な施工が行われず後遺症が出るケースを見る度に心を痛め、長年農薬メーカー等に勤めた経験と樹木医としての研究から初の著書を書き上げた。「樹幹注入を否定的に思われる方やこれから関係される方に正しく施工すれば、早期に治癒し、後遺症の発現を防止できることを理解してほしい」と熱い。

 ○…群馬県伊勢崎市出身。中高時代はよく祖父が営む水田や畑を手伝った。大学で除草剤の研究を学び農薬メーカーに就職。20年前にマツの樹幹注入を初体験。興味を持ち樹木医の資格も取得した。60歳定年を機に樹幹注入剤取扱いメーカーに転職。その間に多くのゴルフ場や公園、海岸防風林などで過去に樹幹注入したマツで幹割れや枯死を目撃する。しかし自身は「最良の手段であり、それに代わる防御対策は当面困難」とぶれない。

 ○…二人の娘は嫁ぎ夫人と暮らす。3歳の孫と会うのが楽しみと相好を崩す一方、長年夫婦でテニスにも夢中。さらに「体を動かすのがしんどくなっても大丈夫なように」と、手作りの尺八教室にも通うなど精力的。「テニスは大会にも出場していたけれど、今は若い人と対戦するとキツイから、楽しむテニスに変えた」と穏やかに笑う。

 ○…最近は、依頼され横浜市内の公園で開かれるマツの樹幹注入の研修の講師を務めたり、個人宅のマツに施工に行くことも。「近年は厚木市内もナラ枯れが増えてきている」と危惧する。「今後は経験を若い専門職の人に少しでも残せたら」。木を愛でる意思の強さを感じた。

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