厚木・愛川・清川 人物風土記
公開日:2021.11.26
市民団体・あつぎコミュニティメーカーの代表を務める
吉野 恵さん
厚木市妻田北在住 43歳
コミュニティの輪 広がれ
○…仲間を集めて今年9月に市民団体を立ち上げた。設立目的の一つである賑わいの創出に向けて、地域店舗の協力を得てキッチンカーを使ったイベントをスタートさせた。毎週日曜日の開催に少しずつ人が集まる様子に手応えを感じており、コロナ禍で人付き合いの希薄化が進むなか、「人と人がつながる大切さを確認できるような場所にしたい」と抱負を語る。
○…東京都品川区出身。3歳の時に病で父親を亡くした。学校行事などで友人が両親と仲良くする光景を目の当たりにするたび、殻に閉じこもるようになった。高校在学時に初めて見た女子プロレスで躍動する選手の姿に「思春期のモヤモヤが一瞬で吹き飛んだ」と衝撃を受けた。進学から就職といった敷かれたレールを嫌って、卒業と同時に女子プロレス団体LLPWの門を叩いた。
○…ベビーフェイス(善役)レスラーとして活躍したが22歳で女子プロレス界から引退。小さな体で大きな相手に立ち向かうのが常に怖かった。引退から間もなく、1歳下の夫との結婚がきっかけで厚木市に移り住んだ。「人の温かみを感じるまち」と言い、3人娘の登下校を見守ってくれる地域の高齢者や育児について何でも相談できるママ友などの存在を挙げ、「周りの助けもあって安心して子育てができる」と微笑む。
○…人生の転機ともなったプロレス観戦に思いを重ね、「人を元気や笑顔にする力がある」とし、スポーツと融合したイベント開催を模索する。趣味の範囲としてプロレス団体「ヒートアップ」の道場に通っており、12月にはアマチュアながら大会出場も控える。まちの賑わいやコミュニティの一助になるのなら勇気を胸に地元のイベントでリングに立ちたいと思っている。
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