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厚木・愛川・清川 人物風土記

公開日:2021.12.10

最新作で第6回絵本出版賞・審査員特別賞を受賞した絵本作家
のむら うこさん
厚木市毛利台在住 45歳

家族の応援が創作意欲に

 ○…最新作の『まんげつのよるのピクニック』が、第6回絵本出版賞の審査員特別賞を受賞した。同作は「もし、おつきさまに手が届いたら…」。そんな子どもの頃に思ったワクワクした気持ちを思い出させてくれる一冊。特別賞受賞の第一声は「おおっ!」。「信じられませんでした。とてもうれしかった。次回作の意欲につながります」と満面の笑みを浮かべる。

 ○…子どもの頃から読書や絵を描くことが大好きだった。家族が皆研究者だったため、自身も京都大学の大学院に進み、畜産系の動物や生物を研究。しかし体調を崩したこともあり中退。結婚を経て何かキャリアを生かした仕事をと思っていた時、夫からの「自分の好きなことをやって」という言葉にふと思い出し、絵本作りを始めた。原画は細かい貼り絵。「好きなので苦にならない」と話し、「心に滲みるストーリーを作りたい」と続ける。

 ○…夫と小学生の長男、長女と4人暮らし。新作が出来上がると真っ先に子どもたちに読んでもらい感想を聞く。「大概かわいい。おもしろいと言ってくれます」とうれしそう。「主人も会社で本の宣伝をしてくれています」と照れる。絵本づくりだけでなく、今年3月からは近所の仲間と畑で野菜作りにも挑戦。好奇心も旺盛だ。

 ○…現在今春出版予定の新作に着手中。「春をテーマにしたので締め切りまで時間がなくて焦っていて、今さら夏をテーマにすればよかった」と、お茶目な面も。このほど『まんげつのよるのピクニック』が中国・台湾・タイで翻訳されることも決定。「子どもの頃に読んで、絵やセリフの何かしらひとコマでも心に残り、大人になった時にどこかの場面でチカラになったらありがたい」

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