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厚木・愛川・清川 人物風土記

公開日:2022.08.12

消防操法大会で優秀賞に輝いた愛川町消防団の団長を務める
小島 一彦さん
愛川町半原在住 54歳

愛を持って厳しく

 ○…3年ぶりに開催された消防操法大会に出場した愛川町の動きを振り返り「節度と礼儀を基本にした愛川らしいパフォーマンスを見せられたと思う」とうなずいた。結果は12年ぶりの3位。出場したのは指揮者含め3人だが、春頃から行ってきた訓練では機材の運搬や準備などで団員が出場メンバーを裏方として支えてきた。「結果よりも、皆の結束が強まったことが何よりうれしい」と誇らしげだ。

 ○…愛川町消防団は、現場で放水作業にあたることが多い。訓練は月に2回、夜間に約1時間。「私たちの活動は危険と隣り合わせ。訓練の時間は限られているので、皆の取り組む姿勢には感服する」と称える。技術と知識を習得することは火災や災害から地域を守ることにつながり、自身を守ることにもなる。

 ○…生まれも育ちも愛川町。近所の山や川が子どもの頃の遊び場だった。中学・高校生の時は陸上部で長距離選手。「楽しくやっていたよ」とはぐらかす。知り合いに誘われて1991年4月に消防団に入団した。第一分団第一部長、同文団副団長、分団長、町消防団副団長を経て2020年4月から団長に就任、現在2期目を務める。厚木市内の建築会社に勤め、現場監督を務める。「時には厳しく当たることもある」。温和な表情で気さくな受け応えからは意外な言葉。「一つ間違えば大きな事故につながることもある。あえて言うことも私の役目」。それは団員の成長を思う心、地域を愛する気持ちが大きいからだ。

 ○…呼び出しがあれば夜中でも現場に行くことがある。家族の理解は必要不可欠だ。「今の私があるのは家族や仲間の支えのおかげ」と感謝する。趣味のゴルフはご無沙汰とか。「落ち着いたら行きたいね」と笑う。

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