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厚木・愛川・清川 人物風土記

公開日:2022.09.16

ベルサール渋谷ガーデンで行われたボディビルの大会で優勝した
露木 陽斗さん
戸室在住 20歳

継続を力に、逆境も力に

 ○…一見すると普通の青年だが、ボディビル大会で優勝した体が、地味なTシャツに隠れている。ステージ上の体は彫刻刀で削ったように筋が入り、立体的で陰影が多い。本番2カ月前から「めちゃめちゃきつい」減量を始め、コメのご飯をガマンし、鶏むね肉ばかりの食事に変えた。普段は食事制限なく、トレーニング後に好きなものを食べることがモチベーションになっている。審査結果を聞いた時は「積み重ねた苦労が、報われた瞬間でした」

 ○…趣味はプロ野球観戦で巨人ファン。東京ドームにも通い、テレビでは感じられない打球音や臨場感にどっぷり浸かる。自宅では応援バットやマスコットに囲まれている。南毛利中学時代は根っからの野球少年。肩を壊してしまった思い出も、忘れられない。自主練でネットに投げ続けても思うように投げられず、引退まで不安の日々だった。心のよりどころは、ひとえにチームメイトとの絆。今も交流は続き、ボディビルでの快挙も喜んでくれる。元々体が細く、自宅にあった父のトレーニングマシンを暇つぶしに使い始めたのがきっかけ。腕は太く、胸筋は厚くなり、明らかに体が変わった。「やれば必ず結果が出る」と没頭するようになった。

 ○…現在は法政大の3年生。キャンパスライフは入学当時からほとんどオンライン講義になっている。トレーニング仲間を集めたくて大学のジムでサークルを立ち上げたが、感染防止のため活動はままならない。めげることなく、今は市内のエニタイムフィットネス(恩名)でアルバイトを続ける。同じ志をもつ人のために働く喜びもあって「ジムにいるだけでも嬉しくて」。座右の銘にしているのは「継続は力なり」。シャツを脱げば、語るまでもない。

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