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厚木・愛川・清川 人物風土記

公開日:2023.04.14

神奈川県警第二交通機動隊の隊長に就任した
佐藤 定裕さん
厚木市酒井在勤 59歳

若き誓い 今も胸に

 ○…小田原厚木道路や西湘バイパスなどの幹線道路を中心に、白バイやパトカーの機動力をいかして交通の安全を守る県警第二交通機動隊。3月13日付けで隊長に就任した。「コロナ対策の緩和に伴い交通事故件数や死亡者数などが増加傾向にある。一件でも減らすために役割を果たしたい」と決意を新たにする。

 ○…東京都町田市出身。学生時代は新聞配達をしながら大学に通う「新聞奨学生」だった。早朝2時に起きて配達し、日中は授業、終わると夕刊配達とハードな毎日。それでもくじけなかったのは、「ただ遊んでいるだけの人たちよりもずっと輝いて見えた」という新聞奨学生の先輩たちの姿があったから。その頃に姉が結婚。警察官の義兄は交通機動隊の経験があり、写真で見た青い制服姿を自分に重ね、スーパーカブのハンドルを握った。「人のためになる仕事がしたい」。白バイ警察官の夢を鮮明に描いた。

 ○…警察学校を卒業後、藤沢北署から警官の第一歩を踏みだした。機動隊や地域課など様々な部門を経て、20代で念願の白バイ隊員に。当時は毎年全国で1万人以上が交通事故で死亡する「第二次交通戦争」と呼ばれた時代。事故を減らす一心で職務にあたった。隊長に着任した今年、第二交通機動隊は創立50周年の節目を迎えた。白バイは排気量が大きくなり、街行く自動車も高性能になるなど変化したことは数えきれないが、「事故を減らすことで、人のためになりたい」という志は変わらない。

 ○…夫人との間に3人の子どもに恵まれた。皆独立し、長男は自身と同じ警察官の道に。趣味はオートバイのツーリングと家庭菜園。日曜大工も大好きで、職場に置かれた木製の飛沫防止パネルは自信作だ。

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