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公開日:2023.06.23

あつぎ気候市民会議 始動
「暮らし目線」で提言目指す

  • 気候変動について江守さんが講演

  • 話し合いの結果を発表する参加者

 市民主体で脱炭素の暮らしを考えよう――。厚木市で18日、初めて「あつぎ気候市民会議」が開催された。脱炭素社会実現を目指し、市民代表らが話し合い、今年度中までに「市民アクションプラン」を作成する方針。

 厚木市は2021年に「ゼロカーボンシティ」を宣言。これまで二酸化炭素排出量削減を目指し、公共施設のLED化や市内企業の活動推進に取り組んできた。次なる段階として「市民の暮らしのカーボンニュートラル化」に着手するべく「気候市民会議」を開催することとなった。

 気候市民会議は、地域住民らが、専門家の講演などを通じ環境意識を深めながら話し合い、気候変動対策をまとめ、自治体へ提言する事業。19年にフランスとイギリスで初開催されて以来、実効性の高い環境対策に繋がる取り組みとして広まっている。県内では川崎市に続き2例目となる。

 厚木市では、無作為に抽出した市民3千人に案内と環境アンケートを送付。さらに市独自の取り組みとして、希望者の中から市の縮図となるよう年齢や性別、居住地を調整し、市民代表約50人を選出した。

 一般社団法人あつぎ市民発電所(遠藤睦子理事長)と市が協働で実施。同会議実行委員会(鷺谷雅敏実行委員長)が運営を担う。

「魅力感じる環境活動は」

 18日の第1回会議には、10代から70代のメンバー47人が参加。キックオフ講演として、東京大学未来ビジョン研究センターの江守正多教授による「気候変動問題の全体像」、公益財団地球環境戦略研究機関の渡部厚志さんによる「私たちのくらしと温室効果ガス」の解説が行われた。

 その後、グループに分かれ、紹介された取組を「魅力を感じる活動・感じない活動」に分けるワークミッションに挑戦。「電気自動車の購入」という提案には「金額が高いものは難しい」、「フードロスなどを考え、食事の在り方を見直す」には「理論は分かるが好きなものを食べたい」といった忌憚ない意見が飛び交った。

 今後は11月までに計6回の会議を開催。会議を通じて寄せられた市民の意見を反映させ、年度内に「脱炭素市民アクションプラン」としてまとめる予定という。

 遠藤理事長は「環境に関心がない人はいるが、無関係な人はいない」と話し、鷺谷委員長は「市民に歓迎されるプランにつながれば」と今後に期待を寄せた。

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