東京農業大学・厚木キャンパスで研究が進められている南米原産の果物「ペピーノ」。このペピーノを厚木市のブランドにしようと、産・官・学が連携てプロジェクトを発足。このほど市農産物等ブランド化推進事業交付金に採択され、その一歩を踏み出した。
ペピーノは、南米原産のナス科の野菜で、1983年にニュージーランドから果物として輸入された。翌年に栽培が始まるも、国産ペピーノは糖度が上がらず、定着はしなかった。現在では果実販売もほぼ無いという。
東京農業大学・農学部農学科の高畑健教授は、全国の農業試験場や大学でペピーノの研究がされていないことに着目。15年ほど前からペピーノの栽培法や甘くする技術の研究を始めた。その成果もあり、2017年には「根量減少植物栽培方法」の名称で高糖度化の特許も取得した。
高畑教授は普及活動のなか、知人を通じて(株)コジマホールディングス(厚木市恩名)と出会い、同社では今年6月、中町にペピーノカフェをオープンさせている。
さらなる普及をめざし、同大とJAあつぎ、厚木商工会議所、(株)コジマホールディングスが中心となりプロジェクトチームを結成。今年度の市農産物等ブランド化推進事業交付金にも採択された。10月11日には会議で今後のプロジェクトについて話し合われた。「ペピーノが市の農産物のブランドのひとつになり、地域還元ができればうれしい」と高畑教授。今後は3カ年計画で、成分調査や試験栽培、企業視察や商品化、ブランド化に向けたPR活動などを行っていく予定。
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