厚木・愛川・清川 人物風土記
公開日:2023.11.10
重要無形文化財「義太夫節」保持者で三味線奏者としても活躍する
竹本 土佐子さん(本名:林ミチヨ)
厚木市下荻野在住 81歳
「古典芸能を広めたい」
○…重要無形文化財総合指定の浄瑠璃の一種「義太夫節」の保持者で、再び普及公演が活発化しつつある国指定重要無形民俗文化財の相模人形芝居の三味線奏者としても活躍中。「義太夫節」とは、物語の情景や台詞を三味線の音と一体となり語る日本の伝統芸能。様々な公演に足を運ぶ。「好きなことなのでやめられない。聴いてくれる人がいればどこにでも行きたい」と意欲的。
○…幼少の頃から芝居に興味を持ち、素人芝居に関わったが、「ちゃんとやりたい」と思い立ち、5歳で女流義太夫の竹本土佐尾さんに入門。9歳から三味線を始め、11歳で竹本土佐子を襲名した。「義太夫は義理人情を語る。形に見えず人生経験などから滲み出るものだけに奥深さがある」と今も追求する。2012年には旭日双光章を受章した。
○…現在は夫と2人暮らしながら、同じ敷地内には長男家族も暮らす。普段も先の公演のことを考え本を読むなど準備に頭が行くそう。「周りから『楽しんでやったらいい』とよく言われるが、それができず、なかなか息が抜けない。その代わり公演が終わりよかったらホッとできる」と苦笑。しかし「夫は協力的」とうれしそうだ。地元での公演に行ったりすると時々同級生らと旧交を温める機会もあり、これもまたうれしいひとときという。地元で教えたりもしている。
○…郷土や日本の古典芸能全般に後継者不足がつきまとう中、「まずは観たり聴いたりしてほしい」というのが切なる気持ち。一方で海外で興味を惹いてくれる国も多く、来年5月には義太夫節の台湾公演も予定されている。「1人でも多くの人に興味を持ってもらえるように、体が続く限りやっていきたい。呆けなくていい」と笑った。
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