手あそびに思いを込めて

　○…「子どもはもちろん、保護者同士のコミュニケーションツールになれば嬉しい」。大東文化大学特任准教授の百瀬ユカリ氏と一緒に手あそびの本『保育園・幼稚園・学童保育まで使える たのしい手あそび50』を１月末に創成社から発行した。まだまだ知られていない手あそびはたくさんある。少しでも広めたいと、このほど図書館に同書籍の寄贈を予定する。

　○…東京生まれ。中学２年で厚木市愛甲へ。中学では剣道とテニス、高校はサッカー部マネージャー、大学ではバドミントンと、「やりたいことは何でもやってみる」という活発な女子。幼稚園や小学校の教員を目指して東洋英和女学院に進学、卒業後は都内で念願の幼稚園教諭となる。「子どもといることは楽しい。大人同士では生まれないものを子どもに教えてもらった」と笑顔で話す。出産で現場を離れるも、34歳で市内の幼稚園に復帰。自身の子育て期間中も友人と子育てに関するサークルで活動するなど、子どもへの思いが溢れている。

　○…幼稚園で好評だったもの、残したいもの…。社会全体での人間関係の希薄さから、手あそびの必要性を感じ、同じ思いを持った百瀬氏と本を作った。初めての作業はワクワクとドキドキの連続の楽しい日々。親子一緒に遊んでほしいとの思いを込めて、ワンポイントアドバイスも入れている。完成して手元に届いた本、実はじっくり読んではいないのだとか。「間違ってたらと思うと読めないんです」と笑った。

　○…趣味は今も昔もピアノ。そして友人と会って話している時が楽しいひとときだ。幼稚園の現場は楽しかったが「自分にも伝えられることがあるのでは」と、現在は町田福祉保育専門学校の専任教員として、幼稚園教諭をめざす学生の実習指導や保育原理を担当。「技術ではなく信頼が大事。子どもたちの心の内面をつかんでほしい」と未来の幼稚園教諭にエールを贈る。