輪を大事に地域貢献

　○…地域振興を目的に地元の商工業者や会社員で組織される笠窪商工振興会。地域の交流を深めようと始めた盆踊り大会は、地元住民に愛される催しに定着した。「ここは団結力が強い。新しく移り住んでくる人も増えているので、輪を広げ、地域が楽しく仲良くできるようにしていきたい」。設立40周年の節目に会長に就任。19人のメンバーとともに新たな時代に向かって舵をとる。

　○…生まれも育ちも伊勢原。物作りが好きだったことから工業高校へ進学し、鈑金や溶接などの技術を学んだ。卒業後、アルミの製造や自動車の鈑金業などを経て35歳の時、地元で起業。(有)俊幸工業を立ち上げ今も現役だ。会社はアルミやサッシなど金属加工製品の製造をはじめ、あらゆる要望に対応する。「なんでも屋。頼まれればできないものはない」と自信を見せる。振興会では４年前に副会長に就任。納涼盆踊り大会の時には、踊りの輪に入れないでいる子どもたちにそっと声をかけ、一緒に楽しめるように手を差し伸べている。「自分が人前で話すことが苦手だから、気持ちがわかるんだよね」と話す。

　○…興味が湧いたことには何でも挑戦してきた。錦鯉やレース鳩の飼育、釣り、レーシングカート、ゴルフと挙げたらきりがないという。「凝り性でね。今は孫の成長が一番の楽しみ。この前、庭に秘密基地を作ってあげたらすごく喜んでね」と小学校１年生と幼稚園年長の孫の話になると目じりが下がる。最近は野菜や果物作りにも挑戦中。「作ることはなんでも楽しい」

　○…今年の盆踊り大会は、40周年を記念して特別なイベントを計画中。「さらに盛り上がるようにするので期待して欲しい。地元の一層の交流と、子どもたちの成長の助けになればうれしい」と目を輝かせた。