負けず嫌いの努力家

　○…産業能率大学サッカー部の「10番」を背負い、チームの勝利に貢献する活躍などが評価され、来期からＪ２のジェフユナイテッド市原・千葉への加入が内定した。「幼い頃からの夢が叶った。オファーが来たときは嬉しさでいっぱいだった」と目を細める。

　○…横浜市出身。３兄弟の末っ子として育ち、物心ついた時にはサッカーをはじめていた。兄が川崎ＦＣパーシモンから、川崎フロンターレアカデミーに入団していたのを見て、自身も同じ道をたどる。「１年でフロンターレアカデミーに入ることができて嬉しかった。小学校５年から中学３年間のアカデミーでの経験が今の自分を作ったといっても過言ではない」。３兄弟の中で一番の負けず嫌い。特に同学年には負けたくないという思いが強く、誰よりも多く練習することを自分に課し続けている。

　○…高校では良い記憶がなく、２年の時に鎖骨を骨折。全国大会メンバーに選ばれるも出場を逃す。「辞めようと思ったことはない。目標はプロなので試合に出なくても通過点と考え、その都度何が足りないかを考える」。大学であらためてプロへの覚悟を決め、明確な目標を立てた。「怖いくらい計画通りで充実していた」との言葉通り１年から試合に出場し、２年で初ゴール。レギュラーへ定着した。

　○…休日は映画観賞やゲーム、友人と温泉に出かける。「自然が好きで大山の紅葉ライトアップが思い出深い。それと南口のだんごやさん」。小学生の頃からの憧れだった中村憲剛氏と３月に偶然話す機会に恵まれ「『がんばって』と応援してくれた。嬉しくて、あとは何を話したか覚えていない。自分も子どもたちから憧れられる、影響力のある選手にになりたい」と目を輝かせる。