旧横須賀鎮守府長官官舎 激動の100年を紐解く 市民グループが講座企画
大正2年の竣工から今年で100年の節目を迎える「旧・横須賀鎮守府長官邸」の歴史や文化を紐解く講演と見学会が、9月22日(日)と24日(火)に行われる。有志グループ「横須賀の文化遺産を考える会」(長浜つぐお代表)が主催。創建時から戦前・戦後の混乱期を乗り越え、現在に至るまでの100年を、貴重な写真とともに検証する。
「和」と「洋」の接続住宅
同長官邸は、日本人で初めて英国公認建築士の称号を与えられた、海軍技師の櫻井小太郎が設計した。洋風館と和風館の接続住宅が特徴。最近になって、工芸家の小川三知が製作したステンドグラスが使われていることも明らかになった。
同会によると、終戦までに31人の同鎮守府司令長官が居住したという。戦後は米国に接収され、9人の在日米海軍司令官らがここに住んだ。終戦直後に横須賀基地で司令長官を務めたデッカー氏もそのひとりだ。
その後は、昭和44年に防衛庁に移管され、現在は海上自衛隊横須賀地方総監部が管理している。桜が咲く季節に合わせて一般公開もされている。
現地見学も
講座は、これまで横須賀鎮守府の歴史を検証するなど活動してきた同会が企画。竣工から100年の節目に、建設の経緯から現在までを解説する。見学会では建物や庭園を生で見られる。長浜代表は「関東大震災でも崩れなかった構造や、日本人と米国人の住み方の違いなどを、目で見て感じ取ってください」と参加を呼びかけている。
日程(全2回)は、講演会が22日(日)の午前10時半から午後12時半まで。逸見の生涯学習センターが会場となる。見学会が24日(火)の午前10時から正午まで、現地(海上自衛隊横須賀地方総監部・田戸台分庁舎)で行われる。定員は先着60人で、参加費1000円。
参加希望者は、往復はがきに講座名「旧・横須賀鎮守府長官邸100年の歴史を辿る」と、〒・住所・氏名(ふりがな)・年齢・職業・電話番号・緊急時連絡者氏名と連絡先を明記し、〒238-0017横須賀市上町1の34「横須賀の文化遺産を考える会」長浜代表宛。9月18日(水)必着。
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