明日3月8日に行われる東北復興イベント「いまホン!」の実行委員長を務める 半沢 英明さん 三浦市南下浦在住 54歳
「復興支援は楽しく前向きに」
○…未曾有の被害をもたらした東日本大震災からまもなく3年。時の経過とともに被災地では再建が進み、少しずつ賑わいを取り戻しつつある。その反面、募金やボランティアは減少し、記憶の風化も確実に進んでいるのも事実。被災地のメッセージを発信し、東北との友好を深める場として、2011年から継続的に参加型被災地支援イベントを主催している。
○…「正直、福島は嫌いでした」。福島市出身だが、物心ついた頃から田舎ならではの慣習や人間関係に煩わしさを感じ、反発するように18歳で家を出た。薄れていた愛着を取り戻すきっかけになったのは、奇しくも”3・11”。発災後、「絆」という言葉が多用される一方で、故郷に向けられる風評被害や差別発言に、まるで身内が傷つけられているような錯覚に陥った。「やっぱり私の根っこは福島にある」。そう実感した。
○…被災地支援の形は人それぞれ。ボランティアに行けなくても、募金ができなくても、東北から数百キロ離れた横須賀からも応援はできる。「自分はあの震災から何を学び、何ができるのだろうか」。同じ考えを持つ有志で立ち上げた東北復興イベントは、「いまこそホントの力を!(通称=いまホン!)」と名付けた。今、私たちにできること。今、被災地が本当に必要としていること。それぞれの今に目を向け、一人ひとりの力を結集しようとの思いが込められている。
○…住宅・公共インフラや雇用・産業の整備、原発問題―日本が抱える課題は多い。そんな現状だからこそ明るく、楽しく、前向きな気持ちは忘れたくない。その精神を色濃く反映した「いまホン!」は、東北をテーマに幅広い年代が集い楽しめる、言わば”お祭り”。「被災地の最前線で活動している人と比べれば、復興支援なんて大それたことじゃないけれど、少しでも元気づけられたら」。遠い故郷の人々を思い、横須賀からエールを送り続ける。
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