古本回収で就労支援 NPOと民間企業が連携
家庭で不要になった古本を回収し、売却して得た収益を若者の自立支援のための活動資金に充てる「古本回収プロジェクト」が4月から始動した。広報活動を行う横須賀市やNPO法人アンガージュマン・よこすか(上町2の4)、株式会社ワットマン(横浜市旭区)らが7日に協定締結式を行った。
同プロジェクトで各家庭に古本の回収に行くのは、不登校や引きこもりの青少年の就労支援などを行うアンガージュマン・よこすかに通う若者たち。ワットマンがフランチャイズ運営する中古本販売店「ブックオフ」に売却することで得た収益金を、自立支援の活動資金に充てる。回収や持ち込み作業を通して就労体験をさせ、人との関わりを増やすのが狙い。
希望者は古本を無料で寄付する形でアンガージュマン・よこすかに依頼。横須賀建設業協会が運搬車やドライバーを提供する。下限冊数は現在検討中で、依頼の状況を見て順次定めていく方針だ。
ワットマンは、衣料品や生活家電のリサイクル販売など系列店を県内14カ所で展開。市内には3店舗あり、うち堀ノ内店(三春町)と横須賀中央店(大滝町)でブックオフを運営している。既存のサービスとして「出張買取り」を実施している店舗もあるが、今回の取り組みをきっかけとした利用率の増加を見込んでいる。清水一郷代表取締役社長=写真中央=は再利用事業と若者の就労支援が組み合わさった同プロジェクトについて「不要なものをリユース(再利用)することが若者の自立支援になることを知ってほしい」と話した。
アンガージュマン・よこすかは開設11年目。不登校の子どもやひきこもりの若者を対象に学習・就労サポート、シェアハウスなど多彩な事業を行っているが、民間企業との連携は初。同プロジェクトに参加するのは22〜35歳の男性4人。就労支援の場「はるかぜ書店」の業務の一環で書籍の配達も行っているため、それを活かした取り組みとなる。島田徳隆理事長=写真右=は「大きなプロジェクトに不安は大きいが、市や民間企業などの協力を支えに精一杯やっていきたい」と話した。
問合せ・依頼は【電話】046・801・7881(平日午前10時から午後6時まで)
|
|
|
|
|
|
|
<PR>